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新卒訪問リハビリ~1年経って学んだこと~

私が去年の4月に新卒理学療法士として訪問看護ステーションへ入職して約1年が経とうとしています。
1年あっという間に過ぎて、その中でぶつかった課題は沢山ありました。これから医療や介護の専門職になる方に少しでも役立てばいいなという思いで書いていきます。

1.「何が分からないかも分からない」

入職してすぐの頃は
営業や先輩セラピストや看護師の同行が中心で、3か月近く経つと担当を受け持たせてもらえるようになりました。

そこで初めての利用者の訪問に行ったとき
ぶつかった課題は「リハビリって何からすればいいんだ」ということだった。

正直「何が分からないのかも分からない」というような状態で
申し送り(訪問した利用者さんの状況報告)の時も何を言ったらいいのか分からなかった。

でも利用者さんのために何かしなきゃと思って
「外を歩きたい」と言われたら屋外歩行をしたり、「足をほぐして欲しい」と言われたらマッサージをするみたいなことをしていた。

相手が口にした

”分かりやすい希望”に応えることしかできなかったのだ。

2.「情報収集」がはじめの一歩

そんな状態が続いていたある日、先輩からのフィードバック。

先輩「Aさんのリハビリどんな感じ?」

私「外を歩けるようになりたいというので屋外歩行をしています。」

先輩「なんで外を歩きたいの?どこかに行きたいのかな?」
 
私「通院のときに歩きたい言っていました。」

先輩「その人は通院のときは何で行ってるの?杖?車椅子?」

私「。。。聴取できていないです。」

先輩「そもそも”情報収集”ができていないから問題点やできている点を把握できていないのではないかな。利用者さんが通院のときに歩きたいって言っているってことは今のところできないってことだよね?なんでできていないのか”現状”を把握しなくちゃ支援はできないよ。そのためにも”情報収集”が大事だよね。情報があれば俺も一緒に考えてあげられるよ。」

このときに「自分の課題」が明確になった。と同時に自分の成長のために支援してくれる先輩がいることが幸せだと思った。

情報が足りない中で問題点を必死で考えても
その人に本当に解決すべき「問題点」は見つからない。

新卒で経験の足りない私には先輩方のフィードバックが必要不可欠。
でも入職当時の自分は「利用者さんに関する情報」を収集できてなさすぎて相談しても臨床に関してろくなフィードバックがもらえなかった。

一緒に考えてもらうための土台となる

「情報収集スキル」が今の自分には必要だったのだ。

これから医療専門職となる学生に伝えたい。
私たちみたいな新人は知識も技術もアセスメント能力も先輩に比べれば足りない。
だけど「相談すること」はできるから、考え方が分からなければアドバイスをもらったらいい。

アドバイスをもらうためには「情報収集」できていることが必須。

だから
「何が分からないのか分からない状態」に陥ったら
”情報収集スキル”を身につけたらいいんじゃないかと思う。

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