固定観念をなくすことがイノベーターへの第一歩

最近、イノベーション関連の人と会話をした際に違和感を感じることが多くありました。その違和感について腹落ちしたので、自分のメモも兼ねて、文章として残そうと思います。

違和感について

大きく2つのことに違和感がありました。
違和感1:
イノベーションにはデザイン思考のプロセス(共感→課題定義→創造→プロトタイプ→テスト)を守ることが重要だと考えているようでした。プロセスの繰り返しや順番を入れ替えることに拒否反応があったため、かなり厳格にプロセスを守る必要があると考えていたのだと思います。
違和感2:
デザイン思考を用いること、特にユーザやソリューションの課題把握がイノベーションには必要不可欠だと考えているようでした。仮説を妄想し、ユーザの観察、ヒアリングから仮説の精度を上げることに拒否反応がありました。

もやもやした状態で、Webや書籍で色々と調べているとアート思考の存在を知り、違和感の正体が以下であることがわかりました。

「メソッドやプロセスに捉われすぎている(固定観念が強すぎる)」

これについて、自分なりに何が問題(違和感)だったのかを深堀りしました。

何が問題なのか

イノベーションを起こした人は、メソッドというものを意識せずに取り組み、良かれと思ったやり方を試行した結果として、イノベーションを成し遂げたと考えています。
そして、そのイノベーション(手法)に再現性を与える目的として、デザイン思考というメソッドが作り出されたと考えています。

つまり、メソッドは試行錯誤するという工程を省いたものであると言えます。
では、きれいに成型されたメソッドを信奉することで発生する問題は以下と言えます。
「自分で何も考えず、方法論に頼っている状態」

イノベーションに正解はない

イノベーションというのは、どうやれば起こせるかの正解がないものです。
乱暴な言い方をすれば、どんなやり方であってもイノベーションを起こせれば、それはそのイノベーションに対する正解であったと言えます。

前段で提起した問題(自分で何も考えていない)を抱えた人は、どうすれば良いか?を模索することをしないので、イノベーションを起こすことは不可能でしょう。

では、どのようにすればイノベーションを起こす第一歩を踏み出せるのでしょうか。自分なりの意見をまとめました。

固定観念をなくせばイノベーションに近づく

実際に起きたイノベーションの中には、既存の考えではあり得ないものがあります。
Airbnb:
自分の家を不特定多数の人に貸すということは、今ではシェアリングとして一般的になってきたが、当時はありえないものだった。
iPhone:
ガラケーが一般的だった時代にiPhoneを発想することは不可能に近い。

これらに共通することは、ユーザが全く気付いていない課題、あるいは想定もできない箇所からの提案という点です。(デザイン思考では、イノベーションは起こせないのではないか?といった疑問も発生しますが、それについは別の機会に書こうと思います)
イノベーションは通常や普通といった文脈をなくすことで起きる可能性があることがわかります。

このことから、「こうでなければいけない、こうなのだ」といった固定観念をなくし、自由な発想をすることがイノベーションへの第一歩となる。というのが私の考察になります。


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