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恋と箱と金平糖

今までどういった恋愛をしてきましたか?

ー箱に金平糖を2,3粒入れて満足するような恋愛をし
  てきました


なんか、気取った言い方だけどこの表現が一番しっくりくる。甘い甘い金平糖を数粒入れる。それで満足するから、箱は常に埋まらなくて、でも、満足してるから、それ以上箱を埋める努力をしないし、なんなら、もういいやって、自分から箱を壊しちゃう。そんな密度の低い、恋愛をしてきた。

だけど、今回はなんか違った。何故かは分からない。けど、何故か、金平糖を入れ続けたくて、何故か、箱が壊れないように一生懸命で、そして、何故か、箱を埋めるのは貴方と一緒が良かった。恋がどういうものかなんて分からない。けど、なんとなくこれが恋なんだ、というような気がしている。

だから、わたしは貴方が一方的に箱を開けた時、驚いた。あまりにも入っている金平糖の量が少なくて、箱が壊れかけていたから。そして、悲しかった。あまりにも貴方が入れた金平糖の数が少なくて、貴方が箱を大事にしてなかったことが分かったから。
貴方だけを責めてるんじゃない。相対的にはわたしの金平糖は多いけど、絶対的にはわたしの金平糖だって少ない。わたしは精一杯、箱に金平糖を入れ続けたけど、いつしか、見当違いな箱に入れていた。箱が壊れないように一生懸命だったけど、箱が壊れないように見てただけ。貴方と、金平糖を入れたかったけど、入れようと努力はしなかった。

正直まだ、貴方が好き。
まだ、貴方と金平糖を入れたい。
けど、もうそれが無理なことは分かってる。
恋を知れたけど、まだ、恋の仕方が分からなかっただけ。
大丈夫。
大丈夫
大丈夫、

しばらく足踏みをしてから、歩いていくから、

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