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PANCRASE NEO BLOOD! 6大会前レビュー

急遽追加されたパンクラスNEO BLOOD! 6、デビュー戦となるフレッシュな選手も多数いる本大会、翌週に控えるナンバー大会に負けない熱い試合を期待!


第1試合 孫悟空DATEvs清沢魁人

孫悟空DATEはデビュー戦から3連敗、小柄ながらバネを感じるフィジカルとDATE仕込の打撃、寝かされても100%スイープやブリッジなどで返すなどポテンシャルは魅せる。 一方で前半で飛ばしすぎて失速する姿やケージレスリングで漬けられるなど勝ち切れない現状

清沢はプロ2戦目、初戦は増田の打撃に翻弄されるも2Rに組みを混ぜ、通用しないとなると3Rに一か八かで撃ち合うなど、結果的にKO負けもデビュー戦とは思えない気持ちの強さを魅せた。今回はトイカツ道場系のファイティングラボから独立し自らの城K-FASCINATEGYM松本を立ち上げ2戦目に挑む。

展開としては孫悟空はサークリングやステップからの変則蹴りなどの遠い間合いの打撃のDATEスタイルに清沢が対応できるか。清沢はKITやノーギに出場するなどグラップリングキャリアがあるらしいので組みからの組み立てが見たい。

第2試合 大野友哉vs渦巻DATE

大野はデビュー戦にて後にRIZINジモキック枠で出場の愛翔に組からRNCで1R勝利もその後は不戦勝を除き2連敗。スタイルとしてはグラップリングで眞藤戦ではボトムからの三角に捉えるシーンもみせた。

対する渦巻(ナルト)は全日本アマパン優勝でプロ昇格、ステップからの変則蹴りのDATEスタイルに加えてTDやボトムからの攻めも見せるなど第一試合の孫悟空と同じく聡-Sから始まった新世代DATEスタイルを見せる。ただなまじボトムから責めれる故にトップを取られ削られポイントを取られる弱点もあり、戦績はプロ昇格後は2連敗(不戦敗含めると三連敗)

渦巻は偶然にもCNWに2連敗し、アマ時代もパラ千葉の選手に負けているとのことで因縁の相手。

大野にとってもチームメイトが勝っている相手には負けたくないだろうし、互いの意地が見えるような試合に期待

第3試合 今井健斗vs柴山鷹成

今井は公武堂で3連勝しパンクラス参戦。初戦はベテラン佐々木のVクロスに屈するも、1Rは佐々木が下から足を絡ませたところにバスター2連敗から肩固め→RNCとポテンシャルを魅せた。2戦目はNBT準優勝経験のある赤崎にパンチラッシュで秒殺。しかし3戦目の前田戦では手数で劣り、TDを奪えずスプリットで競り負け。公武堂で再起戦に勝利し今大会に望む。

柴山は8月大会でデビュー戦を見事に勝利しプロ2戦目。デビュー戦ではレスリングキャリアを存分に魅せつけるコントロールで圧倒しRNCで圧勝

正直、現時点でのMMAの総合力では今井だと思う。しかし相手に一点でも勝れば勝利を掴む可能性があるのがこのクラス。そして柴山にはレスリングという一点の可能性をもつ武器がある。

今井がキャリアとポテンシャルの差で圧倒するのか、それとも柴山がレスリングで抉じ開けるのか

個人的に大注目の一戦!!

第4試合 宮城成歩滝vs平野唯翔

共にデビュー戦の両者。

宮城は渡部修斗が所属していたストライプル新百合ヶ丘所属。実は渡部修斗はパンクラスでプロデビューらしいがストライプル新百合ヶ丘の選手がパンクラスに出場するのは余り聞いたことがない(少なくとも近年は皆無だったのでは※間違えてたらすみません)試合は見たことがないが渡部さんは勿論、同門の森永選手も寝技系なので恐らく寝技が強いと思われる。というかそもそもストライプル自体が柔術系ジムですしね

平野は盛岡にあるDIARIO所属。GFGにもDIARIO所属の選手が出るので気になって一度調べてたら同じタイミングで所属の平野がパンクラス参戦。MMAとキックの両立しているジムらしく、キックではNKB元ランカーの選手が所属しているとか謎に応援したくなるジム(笑)平野についてはググった感じだと柔術青帯でRISENOVAに出場とあり、アマキャリアを積んできたタイプか?

デビュー戦同士、フレッシュな対決に期待

第5試合 高木徳三vs小山敬司

高木はここまで2勝1敗。増田戦では顔面にパンチでクリーンヒットを見せた場面もあるが、個人的には組の強さ・しつこさが印象にある。

小山は続々とデビューを果たすパレ8新世代の一人でこれがプロ2戦目。デビュー戦では空手ベースの苫がパンチで攻め込むところにカウンターを当てると、バックに付きおんぶからRNCと快勝

共にMMAができる印象、小山はデビュー戦しか見ていないので判断つかないが高木は粘り強く組で攻める展開にしたいか。組の展開になった場合、小山はスクランブルで戦えるかがキーポイントとなるか。そして個人的には小山が苫に当てたショートフックが気になる。最初手打ち気味に見えたが、若干後ろ足に重心がのりコンパクトに打ち抜く。あれの威力が本物のならかなり有効になるのでは

第6試合 小原とうやvs上野惇平

小原は若干18歳のCNW期待の若手。デビュー戦の中村戦では1Rは苦戦も2R以降はTD能力を発揮、コントロールし逆転勝利する。そして2戦目の高木戦ではバックを取られるもサクラバで廻して見事な一本勝利!個人的にもサクラバで極めたシーンは初めて見たかも知れないので興奮した記憶がある。3戦目のNBT準決勝では本大会メインに進めた菅にワンパンで沈められる敗戦。試合を見直すと打撃を打つ際に若干上体が固いような気がして、菅の打撃に合わせようとした初動にカウンター気味にビッグヒットを入れられた感じがした。組の強さはあるだけに打撃、特にディフェンスが課題となるか。

上野はキャリア10戦を超える中堅。NBT準決勝の実績はあるが、優勝を目指して挑み続けている。
デビュー当初は打撃の印象だったが、ここ数年はTDでコントロールする試合を見せている。一方で漆間戦にて絶体絶命のなかでも逆転を信じて果敢に打ちあう勇気をもつ。上野の試合で個人的に印象に残るのはデビュー戦の櫻井戦、血染めになりながらも拳を振るう姿。そして昨年の木本戦、1Rでビッグヒットを何度も受け絶体絶命のなか1Rを耐え抜くと2RにTDで取り返すと3Rのスクランブルの攻防。結果的に敗戦だったが、気持ちの伝わる大会ベストバウトと言っていい激闘だった。

上野としては小原は同門の中村が敗れた相手だけに是が非でも勝ちたい相手であろう。対する小原とひては先に進むには躓けない試合。

短時間の出力でいえば中村同様に上野が上と思うが3R15分なら小原のほうが上か?上野としては打撃戦の選択も良いと思うが果たして

第7試合 新関猛起vs宮下将

新関はプロデビューから2連敗中。パンクラスデビューは本年NBT準優勝の髙田戦。パワフルな髙田の攻めたてる組の勢いに呑まれ完敗。ただ修斗でのデビュー戦も河名マストであり結果的に強い相手との2連戦ではあった。

宮下はプロデビュー戦。所属のUNITED GYMはK太郎選手が主催。前回大会では所属の佐藤、K太郎道場所属の饒平名の両名が勝利とチームとして勢いに乗っている印象がある。宮下の試合は見たことがないが、チームの勢いをみると宮下の実力も期待が膨らむ。

連敗中の新関もまだ22歳、勝って仕切り直せるか。それとも20歳の新鋭宮下が最高のプロデビュー戦を飾るのか。

第8試合 石田陸也vs前田村生

石田はNEXUSでキャリアを積み上げるも、アマチュアトーナメントであるMWJ杯に出場し優勝でパンクラスデビュー。寝技が得意な印象があり、大森戦では三角で勝利。しかし糸川戦ではボトムからの仕掛けに固執し判定負け。望月戦で相手のTDに合わせてチョークも凌がれスクランブルからRNCで敗戦と得意が故に仇となる展開を見せている。パンクラスでは後手になる展開(結果ボトムからの攻めとなる)が殆どなので、自らTDするなど攻める展開を作れる試合を期待。

前田はプロ2戦目で初勝利を目指す。デビュー戦の髙田戦では激しい組の圧力も1Rはスクランブルで対応も2Rは耐えれずRNCで敗戦。負けたもののパワフルな髙田の組に押し負けないフィジカルの強さは感じた。あと所属のUP START代表の十河選手は元秋本道場所属で最近何かと縁がある相模原との繋がりがこんなところにまでと自分事ながら応援したくなる。

石田選手もDOBUITA所属で応援してるので、書いていてどちらも負けてほしくないと思えてきたが、勝負事なのでそれはそれ。良い試合を期待!

第9試合 コーメイン 小森真誉vs望月貴史

小森はNEXUSとパンクラスでキャリアを摘む選手。若手と思っていたが精力的に試合を重ね20戦近く戦っている。NEXUSでは高い勝率を誇りパンクラスでも早々とプレリムから卒業するもメインカードの壁にぶつかり4連敗。島村戦では初回にダウンを奪われるも組で逆転し勝利するなど戦績以上の強さは感じるが相手のレベルも上がり勝ち切れない試合が続く。

望月はBRAVE期待の若手。BRAVEらしく組で組み立てる印象があったが、岡田戦では積極的に打撃で攻める姿を見せた。しかし、まだ打撃と組が分離してるのか、岡田戦では打撃終わりに重心が前に乗ったところを投げられる姿を露呈してしまった。個人的には望月がパレ8時代に出場したアマパンの試合が印象に残ってることもあり密かに期待している選手。

キャリアを考えれば小森はここは落とせない試合、反対に望月はコーメイに抜擢されたチャンスであり失うものはない。望月は小森を積極的に喰っていく試合を期待したいし、小森はそれを一蹴するぐらいの気迫が見たい。

メインイベント NBTバンタム級決勝戦 
坂本瑞氣vs菅歩夢

最激戦区バンタム級、他階級より2ヶ月遅れの決勝戦が遂に開幕!

坂本は2016年デビューもパンクラス2連敗から雌伏の時を過ごすも、吉田善行主宰のRIGHT THING ACADEMYで研鑽を積み約5年ぶりにMMA復帰。NBT初戦はアクバル・ブカリエブの身体能力に手を焼くも組で競り勝ち、続く準決勝は漆間どの15分間止まらないスクランブルのタフファイトを静し決勝に進出した。

菅は宇留野道場の22歳の新鋭。初戦は高杉のレスリングTDを受けるもコントロールさせず直ぐに立ち上がるとスクランブルへ持ち込みタフファイトを制する。2回戦は強烈なワンパンKOで勝ち上がった寺本をカーフ一閃!脚で破壊するとパウンドアウトで劇勝!そして準決勝、新鋭対決となった小原戦では打撃戦の展開で小原の打ち初めにパンチをねじ込み、小原吹き飛ばす豪快な一撃KOで決勝に進出した。

キャリアからして苦労人、そして粘りの組でタフファイトを制した坂本と2回戦、準決勝をビッグインパクトのKOで勝ち上がったシンデレラボーイの菅

スタイル、キャリア共に正反対に思える両者、トーナメント優勝を果たし飛躍を果たすのはどちらなのか、2023ネオブラッドファイナルに相応しい激闘に期待!!







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