「人並み」という安心感と引き換えに

今日も特別な自分を押し潰す

本当はどうしたかったの？

この世には迷子が溢れている

世間は希望に溢れた歌

絶望感にはそっと目を瞑り

本当は泣きたいのに

これでいいんだと

自分に言い聞かせながら

たくさんの自分を置いてけぼりにして

今日も正義を口ずさむ

心は飢えたまま

平気な顔でやり過ごす

いったいどれくらい

本心からずれている？

恐ろしくて直視できないまま

今日も真っ当に生きている気でいる

ただ諦めたことを

ただ避けたことを

ただ見て見ぬフリしたことを

ただ嘘をついたことを

「オトナ」と呼ぶことがある

大多数が信じている正しさなんて

どうせ大したことじゃない

あとどれくらい体裁を取り繕えば

気が済むんだろうね？

本当はもう

叫び出したいのに

その声を殺して

今日も自分をごまかすことに

貴重な体力を浪費する

そして何事もなかったかのように

表面をならした今日を歩く

心からの弱音を

吐いたらいいのに

不安も寂しさも

本当は見つけ出してほしいのに

彼らの背後には

本物の希望がちらついている

いつも探しているものは

本当はそこにあるのに

今日もかりそめの安心に手を伸ばす

自分の心の奥底は無視して

誰かが世界を変えてくれると期待しながら