2023.10.15(日)秋が早足なのでちょっと待って欲しい

秋は降ってくるようにやってきて、すぐに去って行こうとするからその後ろ髪を掴もうとして「もうちょい待ってくれないか、まあコーヒーでも一服してさ」と言いたくなるような日々です。

こんなに過ごしやすくて、眠るのにも本を読むにも山を歩くにもよい季節が短いともったいない気持ちになってしまいます。秋は早歩きです。

でもこの冬に向かって進んでいく季節のグラデーションをしっかりと感じられるように、空気の質感が変わっていくのを肌で読みとるように歩く夜は嫌いじゃない、秋はその儚いところにも魅力がある。槇原敬之の「ふーゆがはじまるよ」が聞こえるまでもう数週間もないだろうし、クリスマスソングだっていつ聴こえてくるか分からない。そういえば夏の歌も冬の歌も春の歌もあるのに、秋の歌はこれというものがない気がする。曲を作っていたらいつのまにか年末になってて忙しくなっちゃってリリースする余裕もないものね。

土曜日はテーマパークの近くのスパに行ってゆっくりしていました。猫が日向で毛繕いをするように、毛並みを揃えて、寒い日々に備えます。ちょっと外に出られるエリアがあって、ブランケットに包まれながら、ジェットコースターから溢れてくる色々な声たちを聞くともなく聞いて、「ああこの回は盛り上がったねえ」なんて話しながら過ごす秋の夜長。

気づけば遊園地も暗くなる、闇の中の静まった遊園地を見下ろすのは少し不思議な気分になります。閉園した遊園地には、みてはいけないものを覗いてしまっているような感覚があるからなのだろうな。

サウナに入ると味覚が鋭敏になるのか、辛いものが食べたくなるから、坦々麺の麺をフォーの麺に変えたものをベトナム料理屋さんでつるつるすする。なかなかにおいしい。味が濃く感じるのはなんでだろうかといつも不思議なんだけどもお風呂上がりはついつい中華とかとしっかりした味のものを頬張りたくなります。

季節がさるのは名残惜しい、日記にして刻まないと、って開いて書いて、やってることはあんまり変わらなかったりした週末。でも今月に1つ、来月に2つ山に入る予定があるので、そこに向けて秋のはじまりの一番おいしいところを楽しんだのだと思う。いちごで言うと、先のほうの甘みの強いところのような。


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