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2023.7.16(日)浅草で本のお祭り・ペンキ絵は夢のよう

今日はBOOK MARKERT2023に参加してきました、会場は浅草です。地上に登ると観光客でひしめく通り、ひとひとひと…人の間を縫いつつ進み、途中で浅草メンチによってメンチカツをかじってから会場に向かいます。

一面見渡す限り出版社が今こその本を並べてくださっていて、本が生まれた背景を話してくれる、とてもとても楽しい、作品を文脈に紐付けて楽しみたい自分としてはこの上ない場所です。

今でこそ編集業はメインの仕事にはしてないのですが、本づくりの話もできたりと、「本」への愛と情熱が溢れる人たちが集まっています。文学フリマはどちらかというと「創作」への熱を強く強く感じたのですが、出版となるとこれまた違うのが面白いです。

特に思い出になったのが、夏葉社の島田潤一郎さんにふとお会いしてお話することができたことです。とても物
腰柔らかく穏やかで、優しさが滲み出るような方でした。
『あしたから出版社』そして『本屋で待つ』を読んで、物語や出版社としての仕事もそうですが、島田さんご本人の人柄に強い印象を持っていて、友人先輩らと定期的に開いている読書会でも何度か紹介していたところで、お会いできて嬉しかったです。日々では交わらない人と、どこかで励ましあうことができるようなきっかけがあることはこういう場の美しいところの一つだと思います。

スタンプラリーをやっていて、3つのブースで本を買うと一つ本を入れるのにとてもちょうど良いエコバッグをもらえるみたいで、一つ目をもらった時にすでに5つ貯まっていたので、「2つ目が貯まりそうなのですが…大丈夫ですか?」と聞くと「もーちろんです!お待ちしてます!」と朗らかに応えてくださって、嬉しかったです。

東京の一つのホールの中に、こんなにもたくさんの本に携わる人たちがいて、こんなにも本がたくさんあって、それに対して想いを持っている人たちがいる。
声をかけてから本を手にとって装丁と奥付を見てから中身を眺めていると、様子を見つつ話しかけてくれて、その本の生まれた背景や、生まれた後の物語を添えてくれる、この上ない本との出会い方ではないでしょうか。

トートバックを二つパンパンにしてホクホクして会場をあとにします、奥浅草で刺身定食を食べて、本を紐解くためにロッジ赤石でコーヒーフロートを食べつつ、身体を冷やす。ここのスタッフさんがとても快活で賑やかでした。
実は、コーヒーフロートって素晴らしい飲み物で、一口目、細長いストローで飲む底の方のコーヒーの苦味が最初は感じられて、だんだんとアイスクリームが溶けて、渾然一体となっていく(「こんぜんいったい」って言葉の感じもなんか良いな)溶けていくバニラで黒いコーヒーが白くまろやかになっていって、甘みが前面にわたっていくそのグラデーション。時間と甘みの芸術です。

そして近所の曙湯が15時になって暖簾が下がったので、アイスコーヒーを名残惜しく飲み干して、一番風呂に入ります。

お客さんもまだまばらで、ミルク色をしたジャグジーも独り占めしてくつろいでいました。水風呂がないので、シャワーとカランの水で身体をときどき冷ましつつ入る。

ここのペンキ絵はアニメチックなタッチで怪獣の口から流れる川のほとりに桜が並木になっていて、満開の中を屋形船が渡り、雷門までたどり着くというまるで小学校の時に見た突飛な夢の中のような景色でした。これもカルチャーが交わってぶつかった場所ならではなのでしょうね。
曙湯は休憩スペースがとてもくつろぎ仕様になっていて、ついコカ・コーラを自販機でがたんと購入しては涼んでしまいました。私はコーラって普段はほとんど飲むことないので、ハレの飲み物になっているみたいです。

近くに焙煎をしているコーヒー屋があったので、200グラムの自分が好きなグアテマラ産のコーヒーを煎ってもらう間、サービスしてもらったホットコーヒーの香りにうとうとしながら、気づけば、日も斜めになっている。

みたいな連休中日でした。明日は灼熱の中でテニスの予定です、多分焦げそう。

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