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「ギャルに誰がesportsの魅力一番伝えられんねんグランプリ」で優勝した話

はじめまして。はるかです。

優勝してきました。

そもそもどんな会かと言うと

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■「ゆるワングランプリ~誰がesportsの魅力一番伝えられんねん!~」
「esportsが熱い!」ってビジネスクラスタのおじさんたちが盛り上がっててもしかたなくね? 結局タピオカ然り、インスタ映えしかり、ギャルがはハマらないとブームになってなりっこないわけ!!
つーことで、今回のゆるふわでギャルをesports好きにする、ということにチャレンジします!!!

→企画の詳細はこちら

→ゆるふわeスポーツ座談会の全体概要はこちら

というものです。

今日はどういったプレゼンをしたのか、なんでそのプレゼンになったのかを記します。

プレゼンのゴール

あらかじめ主催者と握っておきました。

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はい。

「eスポーツめっちゃええやん・・・すき・・・」

ってギャルに思わせることが今回のゴールとなりました。ゴール設定が一番重要なので完璧ですね()

どんなプレゼンをしたのか

先に結論から言うと、「僕が人生で一番感動した”eスポーツ”を動画で見せる」ことにしました。流したのは一本の動画です。

流した動画自体はテキスト無しでシンプルに素材の切り貼りをしてもらっただけなのと、いうて公式のもの勝手に使っているので動画URLの公開をするのは控えたいと思います。みたい人は個人的にDMで限定公開のURL教えるのでTwitterにきてください。

なので、話したことと画像を並べていきます。

ちなみにプレゼンするときはギャルに挟まれながら動画を流すという最高にわけわからないプレイをしました。アカホシさん凄い。

しかも、この日の5人のトリをくじ引きで引いてしまったところも含めて会場でのプレッシャーは相当なものでした(と感じていました)。

ここからプレゼンで話したこと(うろ覚えで書きます)

まず、この動画を見せる前に皆さんに話したいことが1個だけあるんですね。そもそもこの会で言って良いことかって話なんですが。

僕はね、「eスポーツ」という単語に対して結構「どうでもいい」って思っている人なんですよ。ぶっちゃけ。

そもそもeスポーツは自分の中では「競技的なゲーム」というだけなんですよね。

今までハースストーン、クラロワ、それよりもずっと前から色んなゲームをやってきたんですが、そのどれも「eスポーツ」だからやっているわけじゃないんですね。ただ、自分が大好きでやっていたゲームが、この数年で「eスポーツ」と呼ばれるようになってきただけなんですよ。

だから、たかがゲームって言われても何も思わないしeスポーツじゃないって言われても何も思わないんですね。逆に「eスポーツだから」って変にかしこまる必要も無いかなと。自分が好きであることがプレイする理由なんです。

でも、こんな僕でも「eスポーツめっちゃええやん・・・」って思ったきっかけがあるんですね。今日は皆さんにそのきっかけが何だったのかを一緒に見てほしいなと思って一本の動画を持ってきました。

僕は、これがあるからeスポーツが好きだと言えますし、応援しようと思えるんです。

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舞台は中国。北京オリンピックが開かれた「鳥の巣」で開催された「League of Legends World Championship2017」です。LoLは競技人口8000万人と言われるモンスタータイトルです。

ちなみに、僕自身はLoLを1mmも触ったことが無いです。なので今日説明することは色々間違いがあるかもしれないんですけど、少なくとも僕はそうやって受け止めて感動した、という話です。めちゃめちゃに感動しました。まずはこの世界の頂点を決める大会の「オープニングセレモニー」が神がかっているんですね

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収容人数6万人超えのスタジアムで当日は4万4千の”有料”観客で埋まったとのこと…。もうこのセレモニーだけで凄い。

LoLの世界大会は毎年主題歌を作っていて2017は「Legends Never Die」なんですが、この主題歌も信じられないくらいかっこ良いんです。

しかもこれだけじゃない。

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スタジアムにLoLのドラゴンが出てきちゃうんですね。一応ネタバラシをするとARで見せていて、実際その場にはいないんですが配信を見ている視聴者とモニターを見ている人には見えるという。

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で、ドラゴンが会場を飛び去ったと同時に

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これからの

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選手入場なんですよ…!最高すぎるオープニングじゃないですか。

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今回はチームSKT 対 SamsungGalaxyの対決なんですが、このSKT、なんとこの時点で2013、2015、2016の世界大会3回優勝しているんです。圧倒的王者なんです。しかも2016年に至っては出場した国際大会全勝したうえでこの世界大会に来ているんですね。

もうここまできたらSKTの優勝を見に来た世界大会なんですよ。実際事前予想でもキャスター陣などは皆SKTの優勝を予想していました。

そして、このSKTを王者たらしめる圧倒的な理由は、たった1名の「Faker」という選手なんです。

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選手名を呼ばれただけでこの大歓声・・・。

誰もが彼の優勝を疑うこともせずにこの世界大会を見ていたことでしょう。

ですが、この年の世界大会で彼は負けることになるんです。

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赤がSKTですが、誰も予想しない事態が起きました。あのSKTが、あのFakerが0-3で負けるんです。圧倒的な敗北です。

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優勝したチームSSGは当然勝利の喜びを分かち合います。

もちろん優勝したSSGが本当に素晴らしいのですが、フォーカスがあたるのはあの「Faker」が負けたことでした。

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この中央で1人うなだれているのがFakerです。他のチームメイト全員が彼のことを見ている様子から察するに、Fakerが背負っていたものの大きさが伺えます。

そして、優勝したチームと握手する場面ですが、Fakerは立ち上がれないんですね。負けたことに心の底から絶望をしているんです。信じることができないのでしょう。

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観客もそのことを察して、会場にはFakerコールが起きます。チームメイトに支えられようやく立ち上がり握手を交わすFaker。

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そして、優勝チームが退出したあとも、その絶望の様をまじまじとカメラは写し続けます。勝ったことではなく、負けたことにフォーカスがあたった世界大会でした。

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そして、このFakerがうなだれているこの場面。当時SNSでは大きな話題を生んだある1つのことがありました。

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僕も当時、このSNSの投稿をきっかけにFakerという人物、そしてこのLoL WCS 2017で何が起きたのか遡ることになりました。それくらい話題だったんですね。

「メモ帳で隠すって何を隠していたんだろう?」これ皆さんも思いますよね。

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隠していたのは「敗北」と書かれた勝敗画面だと当時言われていました。それほどに彼は自分が負けたことを受け入れがたく、見たくもなかったことなのでしょう。

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そう理解した上で、この彼の姿を見ることは、当時の自分にとってとても大きな大きな衝撃を与えました。

後に、彼はインタビューで「メモ帳は意図して起動したわけじゃないんだ。なんで起動されていたかは分からない」と言っているんですが、少なくともこの時の自分や世界の人が観たそれは一つの”ドラマ”でした。

2019年もFakerは最前線で活躍しています。丁度今開催されている世界大会にも出場します。まさに「Legends Never Die」です。

ここで言いたいことは、eスポーツってめちゃくちゃに格好良くて、それでいて、何も知らない自分を感動させることができるものなんだよってことなんですね。

これが僕にとってのeスポーツの原点です。

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※SKTが世界大会で優勝した当時の写真です

以上が僕があの場で話した内容です。

実は飲みの場でeスポーツの話が出るたびに熱くこの話を語っていたのでわりとすんなりそのまま自分の言葉で話すことができました。ギャルのチルチルミチルさんは10点満点のところ100点満点を出してくれるなど‥自分に刺さった話が人にも伝わるのは嬉しかったです。

今回はギャルが対象でしたが、世界中の誰にでもこの話をひろめたいくらいです。

なのでまずはオープニングセレモニーを観ましょう。

次にFakerが負けるシーンを観てください。

もし、「eスポーツって何が良いの?」って聞かれた時はぜひこの話をしてもらえると嬉しいです。

なんでこの話と形式でプレゼンすることにしたか

ここからは蛇足です。備忘録的なものとして受け取ってもらえると幸いです。

そもそもこのプレゼン、大真面目の大真面目すぎて5人中1番目だったら間違いなく優勝はできなかったので、トリを引けたことも自分の運が良かったところですね。

正直、平日にこんなこと(失礼)を考える暇がなく土曜日に起業仲間のゲーマーと会うついでに1時間程度話しました。

これです笑

①笑いでいくか、真面目でいくか

企画内容を受けて真っ先に考えたのはこれですね。ただ、自分の場合は最初から真面目以外の選択肢がありませんでした。

というのも、10年近く業界で仕事していますが仕事でのプレゼンは幸いそれなりに得意だと言えるようになりました。しかし、こういった不特定多数のギャラリーの前で喋る経験が皆無です。自分の話で笑いをとるなどそもそも友達も少ない学生時代を過ごして日々ゲームとアニメと仕事ばっかりやっていた自分からすると無理な話でした。

なので会場で他の4人がたくさん笑いをとるのを見ても「自分ならどうやってやればあんなに笑いがとれるのか皆目検討がつかない」状態です。

②テーマを何にするか

次に考えたのはこれですね。いくつか案を出しました。真面目でいくしかないって決まっている以上、テンプレに沿ってぽんぽん出すだけなのでメモ帳に書き殴っていきます。

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この時、消去法として下記のように考えました。

1.これだけでやると固すぎて何も伝わらないし感想文になっちゃう。とはいえ自分が一番言いたいこと。

2.そもそも商品売るってわけじゃない。人の心を動かすのに目先の数字はいらない

3.人を感動させるなら自分が感動した話をするのが一番良いからアリ。要見せ方検討。

となりました。なので、最終的には1を冒頭で述べつつ3の動画を見せに行くということで決めてこの日は終わりました。

感動にはギャルも何も関係ない…と考えました。

③スライドでいくのか、動画でいくのか

スライドの中に文字を入れていって途中途中で動画を挟むのも良いなと考えましたが、、お恥ずかしいことに色々積み重なった仕事の影響でスライドを作る暇が無い…ということで動画にしようと考えました。

わざわざ動画を作ってきた‥と思われていたかもなんですが、自分の時間は土曜日のブレスト1時間とあとは動画の発注概要まとめるだけなので、これが一番時間をかけずにできるなと思いました。

それ以外にも、スライドは納得感とかロジックを生み出すのに向いているのですが、人の心が対象なのでより動画のほうが向いているなと思ったのも理由の1つです。

あとはもう簡単ですね。公式で公開されているものから要所をピックアップして以下のようなシートにまとめました。

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今見ても引くほど雑な発注書ですが動画は社内でつくったのでご愛嬌…。この発注書自体も水曜日につくって2時間くらいで動画も作成してもらえました。

一応こだわりとしてはBGMで流れる「Legends Never Die」というセリフの部分だけを最後に音量を上げて流したり、とにかく自分が感動した部分だけ印象を強めてもらいました。

それで最終的にあのプレゼンが出来上がったわけですね。動画だけ持っていくなんて自分だけだろうなとか、テキストなにも無いけどきちんと動画にそって話せるかなあとか(リハしていないので)考えたり、やったことのない大衆向けプレゼンそのものに多大な緊張をしながら、優勝することができて良かったです。

いやもう・・・ほんとやって良かったなあと思えた日でした。

終わりに

最後に自己紹介をして終わります(ここまで読んだ猛者になら逆にしておくべきかなと思い。

ゲームのコミュニティマーケティングを主な業務としている株式会社SPIKEの代表取締役です。

以前はスクエニでゲーム開発に携わったり、Wekidsでマーケティングを経験したりしていました。ゲームだと遊戯王から始まりカードゲームに全青春を捧げ、その後はハースストーンやスプラトゥーン、クラッシュロワイヤル、最近だとオートチェスなどもやっています。BlizzardとSUPERCELLは人生。

他にも、ハースストーンに人生を捧げ、愛が溢れすぎた結果「ハースストーンを俺が広める」と言って「ハースゲーマーズ」を立ち上げたこともあります。

ゲームのコミュニティマーケティングって何?

色々やってきましたが、ゲームとそのコミュニティのそばでずっとやってきたからこそできるマーケティングがあるかなと思っています。

今、人を入れるだけなら広告費を払えば良いんです。いくらでも買うことができます。しかし、広告で入れた人がそのゲームのファンになるかは分かりません。たくさん入った分だけたくさんの人が離脱します。

そこで、SPIKEが担うポジションとしては「そのゲームのファンを1人でも多く増やすこと」です。そのためにはもちろんTwitterから始まり、各種SNSをきっちり運営しつつ、オフ会もやったほうが良いですし、大会もできたら色んな人が開いてくれると嬉しいですよね。YoutubeやMirrativで話題を作れるならそれが理想でしょう。

そういった全体の戦略部分からゲーム会社の方と一緒に協力して、ゲームのコミュニティが作られていく「お手伝い」をするのがSPIKEの仕事です。

社員も独特で、僕が触れてきたゲームコミュニティの中から、自主的な活動を続けてきた人たちを採用をしました。マーケの知識やスキルは重要ですが、ゲームへの深度はそれなりにやってきたモノ・コトが差につながると考えています。

(もちろん、マーケ出身者がきたら100人力ですので、いつでもご連絡お待ちしております)

これからもゲーム業界で活動を続けていくので、どこかで見かけることがあれば少しでも応援していただけると幸いです。

最後に、この企画を立案したにしむーさん、誘ってくれたアカホシさん、応援してくれた高尾さん、ひいては「eスポーツの良心」ことWellPlayed社。参加してくれたギャルの方や観覧の方全員に感謝です。またお会いするときは気軽にお話できると嬉しいです。