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誕生日に神様から帯状疱疹のプレゼント

時は2010年頃。
東京で営業マンをしていた。
アルバイトの求人広告の営業だった。

その会社に入って3〜4年くらい経っていて、チームリーダーをやらせてもらっていた。

20代女子5人と私で編成されたチームで、私が32歳くらいの時だったかな。

とにかくみんな気が強い。
負けず嫌いの女子たちを率いるリーダー。

女子にはっきりモノを言うのが苦手だった私。

嫌われたくないから、はっきりモノが言えず、気の強い女子たち 5人に怯えながらリーダーをやっていたと思う。(記憶があまりない笑。)

自分の数字(その月の売上目標)を持ちながら、彼女たちのマネージメントもする。

「今日はどこ回って来た?」
「新規に電話できた?アポ取れた?」
「(売上)見込みできた?」
「あのA見込み(角度高めの売上見込み)どうなった?」
「明日のクロージング予定は?」

を毎日聞く。

そして、他のチームのリーダーたちとのミーティングもあり、自分のチームの売上見込みを報告する。

先週伝えてた売上見込みが外れると、「何で外れた?」「どうカバーするの?」と週に一度、詰められる。

営業会社としては当たり前の光景。

当たり前なんだけど。
当たり前なんだけど苦しい。
毎日が苦しい。

自分のお客様に提案書、企画書を作らなければならない。

アポを取らなければならない。
クロージングもしなければならない。

加えて、チームのマイナスをリカバリーするための施策を考えて、その準備もしなければならない。

.......

いつも気がつけば12時を回る。
もちろん夜の12時。

そこからお家に帰って、ご飯を食べて、お風呂に入って、少しテレビを見たら、2時。

寝て、起きて、7時。
そして会社に行く。

毎日この繰り返し。
何年もこの繰り返し。

仕事が好きであれば夢中になってやるのだろう。

だけど、気がつけば、この仕事もこの役割も全然好きではない。

だけどまだ転職して4年しか経ってないし、
上司が期待もしてくれてるし、
辞めたら負けな気がするし、
お金のためにやめられないし。

そう思いながら過ごしていた。

いっそのこと、病気にならないかな、と願っていた。

だけど、風邪もひかなけりゃ、熱も出ない。

どーーーーーーーして病気にならないんだろう、こんなに毎日苦しいのに、と思っていた。

体を壊せば堂々と休みますと言えるのに。

だけど休み明け大変になるだけだし、いい顔はされないし、休んだだけ苦しくなるだけか、と結局は何の解決にもならない空想を、こうやって繰り返していた。

そして2010年10月10日。
私の誕生日。
運命の日は訪れる。

その日は日曜日。
そして次の日は祝日でお休みの日。

疲れが溜まりすぎてて、一日中寝ていた。
起きたのは17時くらいだろうか。

友達がお祝いしてくれるということで、レストランに向かうが、何だか熱っぽい。

レストランでご飯を食べようとするけど、食欲が全然ない。

そして気づけば左の鎖骨あたりにボツボツが出来ている。

お家に帰るとどんどん熱が上がって、「これは尋常じゃない」と思い、救急外来に行く事にした。

そしたら、「帯状疱疹ですね、明日から入院です。」と告げられた。

私は、(えっ?うそ??.....わたし、会社休めるの?😭えっ!うれしい.....🥹)と、そう思った。

ずっと願っていたから、神様がプレゼントしてくれたんだ、そうに違いない、そう思った。

先生は10日ほどの入院が必要になるという。

上司にその旨を伝えると、すごく心配してくれて、「1ヶ月休んで、ゆっくり休養を取れ。」そう言ってくれた。

私は、「ご迷惑をおかけし申し訳ありません。会社の方々には入院先を伝えないでください。体と、そして心の安静をとって、お休みさせていただきます。」と伝えた。

やっと心からの希望を伝えることができた。

入院時は毎日がしあわせだった。

三食が自動的に出て来て、
優しい看護師さんが労ってくれて、
何にも考えずにテレビが見れて、
誰にも邪魔されず時間を過ごせる。

この何でもない日常が失われた数年間だったんだなぁと実感した。

自分が望んで手に入れた、東京でのキャリアウーマンの道。

華やかに見えていた、東京でのキャリアウーマンの道。

こんな裏側があるなんて、全然想像できてなかった。

とにかく時間を持て余す入院生活と休暇生活の日々で、【自分がどうありたいか】を考えた。

「期限を決めよう。」
「期限までにやり切って、この生活から卒業しよう。」

という結論を出した。

今の仕事や、仕事のスタイル、仕事の日常が自分自身には合っていないことを身をもって感じたので、卒業する決意を固めた。

期限は2011年3月。
ここまではリーダーとして、営業マンとしてやり切って、その間に次の職について考えようと思った。

そして、休み期間が終了して、久々に会社に行った日のこと。

緊張と震えが止まらず、早速会社への拒否反応が出ていた。

心と魂が、体に抵抗している。
抵抗していることを体に伝えている、そんな状態。

上司に今後の意向をお伝えすると、「わかった。だけどこの会社を辞めないでくれ。お前にあったポジションを作るから。」そう言ってくれた。

「首都圏の各部署に新規顧客開拓のためのコールセンターを作ろうと思う。お前、コールセンターのマネージメントをやっていたんだよな?だからこの立ち上げのマネージャーをやってくれないか。」と告げられた。

20代に札幌で、コールセンター運営業務を行っていたのだ。それを見込んでくれての抜擢だった。

とってもうれしい話だけど.....結局今の二の舞になるのではないか.....。即決は出来なかった。

今考えると、これは【お試し】だったのかもしれない。

【自分がどうありたいか】を考えた私への【お試し】。

そしてその時の私は、【自分がどうありたいか】よりも、上司の期待に応えたいの道を進むことを選択する。

〜つづく〜

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