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『夏休み!発酵菌ですぐできる おいしい自由研究』(小倉ヒラク著)を読んで、手前味噌を作ってみた。

発酵デザイナー・小倉ヒラクさんの新著を早速購入してみました。

現在重版祭りの最中にある『発酵文化人類学』から間髪入れず6月30日に発売されたこちらの書籍は、もともと図書館向けに昨年出版されたそうなのですが、好評につき一般向けにも販売が開始されたそうです。ありがたい!

ヒラク先輩のブログより↓
"子どもたちよ、DIY発酵テクをマスターせよ!『夏休み!発酵菌ですぐできる おいしい自由研究』が出ました"

これは子供にはもちろん、大人にも嬉しい一冊。

「菌ってなに?」から始まり、子供でも分かる発酵のメカニズム、菌の種類、そして身近なものでできる本格的な発酵食品の作り方がイラスト付きで分かりやすく紹介されており、これぞヒラク先輩の真骨頂とも言えるべき一冊。新学期が始まるまでに研究が終えられるよう、研究にかかる期間も丁寧に書かれており、ほんと夏休みの自由研究にもってこい。

そして何より、食育本として素晴らしい。

菌は自分の中にも周りにもどこにでもいて、見えないけれど私たちの暮らしを支えてくれていること。
動物がエサを食べて動くように、植物が太陽の光から養分を得るように、菌類も同じように栄養のあるものを食べて育つこと。
菌のおかげで、地球が循環していること。

そういう大切なことを教えてくれる、素晴らしい食育本です。

今の子供たちは衛生的に守られた環境で育っていて、今や泥んこ遊びも許してもらえず、給食で食べる食材は全て加熱殺菌されている時代。
そのお陰で食中毒の危険からは守られているものの、見えない菌の存在を意識することは難しくなっています。

実際に自分で発酵食品を作ってみると、菌の働きで物質が変化していく様子を目の当たりにし、見えなくとも菌の存在を実感することができます。
「見えないけれど、確実にいる。」
だからこそ、想像力を使って菌がどのように働いているのかを考えてみたり、本を読んで調べてみたり、子供たちが好奇心を持って、自発的に食のことを考えるきっかけになりますよね。

食育に限らずも常々思うのは、「押し付けるのではなく、まずは興味を持つきっかけを作る。」ということ。
一方的に「あーだよ、こーだよ」と言っても、その時「へー」と思うだけで、後に残らない。好奇心を揺さぶって、その人が自発的に調べたり研究したりするきっかけを作ることが一番大切なのではないかなと思いました。

ということで、私自身も影響され、早速手前味噌を作ってみました。
お味噌はもっぱら美味しいお味噌屋さんに頼りっぱなしだったので、恥ずかしながら手前味噌作りは初めてなんです。

大豆をたっぷり給水させて、圧力鍋で20分煮ます。圧力鍋ってなんて便利なのでしょう。

麹を塩を混ぜます。
こんな時にも山形鋳物の中華鍋が大活躍。
大きなボウル代わりに使えます。

煮た大豆を潰して、塩と麹と合わせれば完成。
ホーローの容器に投げ入れてギュッギュッ。

お菓子用の重石を乗せて、あとは40日間発酵させます。

仕込みたてのお味噌は、しょっぱくて、まだ何も美味しくない。

菌の力で、どんな風に変わっていくか…。
楽しみです♪♪

この夏は、大人も子供も発酵自由研究してみましょうー!!

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