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なし遂げようとする者たち #センセイを捨ててみる。

今から113年前に、こう言った日本人がいます。

いったい日本人は生きるということを知っているだろうか。

小学校の門をくぐってからというものは、一生懸命にこの学校時代を駆け抜けようとする。その先には生活があると思うのである。

学校というものを離れて職業にありつくと、その職業をなし遂げてしまおうとする。その先には生活があると思うのである。

そしてその先には生活はないのである。

現在は過去と未来との間に画した一線である。
この線の上に生活がなくては、生活はどこにもないのである。

森鴎外『青年』


私たちは、小学校入学以降、ずっと走り続けてきました。
そして社会へ出ても、その生き方がずっと続いていきます。

私は学校というものを離れて、教師という職業にありつきました。そして、その職業を「なし遂げてしまおう」としてきました。

立派な教師になって、リーダーシップをとろう。
生徒から何を質問されても答えられるようにしよう。
自信をもって部活指導ができるようにしよう。
生徒から憧れられるような大人になろう。
保護者から感謝される教師になろう。

でも、ある時気がつきました。

「教師が教師のプロを目指すことは、逆に理想とする教師像から遠ざかることだった。」

その理由を一言でいえば、
学校が、同調圧力や同質性の高い集団から構成される場であり、「教育」の名のもとに多様性の尊重とは縁遠い働きかけを強いられるからです。

教師は教師のプロになってはいけないし、「なし遂げてしまおう」と考えてもいけない。なし遂げた後に、「生活」はありません。



鴎外は、「時代と立場と若さに翻弄された人間」として語られることがありますが、教師はどうですか?

「立場や役割」に翻弄される側面が強すぎはしませんか?

教師を束縛する要素は、鴎外に比べれば極めて小さい。
にもかかわらず、これだけ自由が感じられない現状は、どこから来ているんでしょうか?

教師に長時間労働はつきものですが、貴重な時間を本来の目的とは逆行する方向へ進むために使うなんて、もってのほかです。

あなたが大切にしているものを捨てた時にはじめて「本当に欲しかったもの」が手に入る。

「あなたが大切にしているもの」。それは、世間が「大切にしなさい」と言ってきたものではありませんか?

長らく生きていると、「人生とは逆説である」と気づきます。そして気づいた人から、本当の人生を探し始めます。

あなたが「本当に欲しかったもの」は、何ですか?



現役高校教師

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心理学修士(学校心理学)

NPO法人日本交渉協会認定「交渉アナリスト」1級
https://nego.jp/interview/karasawa/

一般社団法人7つの習慣アカデミー協会主催
「7つの習慣®実践会ファシリテーター養成講座」修了

思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!