ひと月に1回でいいから　＃センセイの残り時間

発信するセンセイ

2024年2月18日 16:50

「残り時間」は私にとっての懸案。
なので、ふとした瞬間に表に出てきて、私を刺激します。

ヤツは昨日も姿を現しました。手ごわいヤツです。

ヤツは寂しがり屋というか自己顕示欲が強いというか、いつも「オレを忘れてない？　思い出してよ～」と声をかけてきます。

･･･仕方がないので、ヤツに思いを馳せてみることに。

人生の「残り時間」を意識すると、たぶんこんなふうに変わります。

①感謝の気持ちがあふれる
今までの当り前が、そうじゃなかったことに気がつくはずです。
家事全般を妻に担当してもらい、毎日おいしい食事が食べられるから、今のところ健康です。屋根つきの家があり、私に喧嘩を売ってくる娘がいます。
すべての動作の後に、「ありがとう」を添えるような気がします。

②周囲にやさしく振る舞うようになる
どんなに嫌な人でも、「こいつとももう少しでお別れだな」と思うと、寂しくなるものですよね。少なくとも、「生きてるうちに嫌がらせをしておこう」とは思わないはずです。それよりも相手が驚くくらい誠実に振る舞って、ある日急に私がいなくなったときに、その人の生き方レベルが一段上がれば、最高です。

③やり残したことを思い出す
･･･と言っても、旅行やグルメなんてことは思いつきません。私が大切に思う人たち一人一人にメッセージを送ると思います。「この人にはこれ、あの人にはあれ」のように、「感謝のメッセージリスト」を作るんじゃないかな。結局、私にとって大切なのは「いつも誰かに言いたいことがある」ってこと。

④些事が気にならなくなる
50代半ばの私にとっては、すでにほとんどのことが「どうでもいいこと」に分類されています。仕事でも家庭でも、恐ろしいほどこだわりが感じられません。半面、「本質が知りたい」「世の中の仕組みが知りたい」という気持ちは、どんどん強くなってきています。

⑤動き出す
こんなふうにPCに向かってカタカタやってるのが、馬鹿らしくなるでしょう。自分の興味関心をもとに、ひたすら動き出すことになるはずです。あとは、私に助けを求めてくる人たちのサポートです。自分が面白いと思うことをやり、誰かの力になることをやるために、毎日10kmくらい歩き回ると思います。

⑥身ぎれいにしておこうとする
うち、モノが多いんですよね･･･。私の持ち物はすべて遺品になるため、生前のうちにとにかく整理します。実際、普段は本以外に買っているものはありません。その本ですら、Amazon Kindle Unlimitedのおかげでかなり買わずに済んでいます。「余命ひと月」と宣告されたら、デジタルアカウントはすべて抹消し、私物を捨てます。

⑦自分ができることに目を向け始める
残り時間がわずかと知れば、長期的な計画を立てることを断念するはずです。人格形成やスキルアップは、その時点で終了。結果、「その時私ができること」に専念します。それってつまり、「ご飯を食べて、寝る」ことに過ぎないわけで、あとは家族を笑わせようとして失敗するくらいでしょうか。

⑧矛盾を受け入れるようになる
最近、ようやく矛盾を引き受けることができるようになりました。遅いですか？（その通りだ）。人生の矛盾は今まで本当に私にとって、嫌な存在でした。きっと私に「柔軟性」の「じゅ」の字もないからだと思います。でも、矛盾は私に喜怒哀楽のすべてを与えてくれて、たまに予想を超えたシアワセを運んでくれたりします。嫌な奴ですが、いないと人間にはなれません。

⑨楽しいことにアンテナを張るようになる
これも、最近気づいたことです。どんなに大切な人がいても、いつか別れる。嫌な奴もそう。どんなに欲しいものを手に入れても、棺桶には入れられない。思い通りの子育てをしても、いくばくかの財産を残しても、私は成長した子どもにもはや伴走してやれない。名誉？　私には縁のない言葉ですが、30日くらい経ったら、そんなこと誰も覚えていないでしょう。自分の人生を生きるのに精いっぱいなはずですから。