オトナのための文章教室⑤

3月になって、ぐっと暖かく、春らしい陽気に包まれている関東地方です。「オトナのための文章教室」5回目。7名参加でした。うち初参加1名。

今回のお題は「「どうしてパン屋さんになろうと思ったんですか」を最初の文章にして、続きを書いてください」でしたが、参加者全員が何かしらのものを書いてきてくれました。

「どうしてパン屋さんになろうと思ったんですか」というのは、たまたま前回持ってきていた岸本佐知子『ねにもつタイプ』(ちくま文庫)を、参加者のひとりが手にして、適当にパッと開いたページの、目についた一文です。ただそれだけ。

「パン屋さんになりたい」という夢を語る若い人の話。パン屋さんに隠された「薬物」(?)をめぐる小話。あるパン屋さんに秘められた幼い日の恋。冒頭の問いかけから導き出された小さな「パン論」。パン屋さんをめぐるファンタジーなミステリー(?)。「どうしてパン屋さんに〜」と問いかけてはみたけど興味がなくて全然関係ない話になってしまう高校生(?)たちのワン・シーン。父親の始めたパン屋の店番をしながら、将来への不安を抱える若者のある日のひとコマ。

各々の原稿が、何も言わなくても、「あ、あの人の書くものだ」とわかるくらいには、読んできました。面白くなってきましたよ。

ある人は、「これ、「どうしてパン屋さんになろうと思ったんですか」が1文目ですけど、この文章の前が重要ですよね。書けないけど、その書けない前のこと想像して、その後だけを書くというのが面白い」と話してくれました。まったくそうでしたね!

中には、「何日も思い悩んで、頑張って書いた」という人も出てきているんですが、うまく書けなくていいし、書いてみて失敗した、途中で切れてるけど… とか、何でもいいので、気軽に参加してください。

「失敗した」と思う経験のほうが、むしろ、何か肝心なときにその人を助けるような気もするし。ほんとうに。

じつは私も、ちょっとどうしようかと思いましたけど、「パン」から、なぜか「マヨネーズ」を思って、「マヨネーズ」と言えば… で、リチャード・ブローティガン(『アメリカの鱒釣り』の「マヨネーズの章」、「マヨネーズ」ということばで終わる小品)を思い出したので、自分は「どうしてパン屋さんになろうと思ったんですか」から始まる「マヨネーズの章」を書いてみよう(一番さいごを「マヨネーズ。」にしよう)、となって、書いてみました。簡単に言うと、フィクションの手紙です。

今回、はじめて参加された方の感想。

「こんな楽しい場所があったとは!」「放課後の部活動みたい?」

とのこと。武蔵野市の地下の秘密基地(?)でやってる放課後の部活動です。はじめての方もぜひ遠慮なく。次第に楽しくなってきました(最初がつまらなかったと言いたいわけじゃないです)。

さて次回のお題は、幾つかあった思いつきから、

「怖い」

になりました。ひとことです。「怖い」。あとは何でもよし。

参加される方は、「怖い」で何か文章を書いて、ご持参ください。まとまった文章でなくとも、断片(文章の切れ端)で構いません。パソコンで書いてプリントアウトしたものでも手書きのものでも何でもOK。「怖い」に導かれるようにペンを動かして(あるいはキーを叩いて)みてください。なお、何も書いてなくても参加はできます。ご興味ある方はこの1回だけでもお気軽に!

参加申込については、こちらをご覧ください。

会場の吉祥寺美術学院(総合デザイン研究所)のTwitterによると、

昨夜の第5回「オトナのための文章教室」は終始明るい声が聞こえてました。楽しげな「パン屋さん」のせい? …と思ったら次回のお題は「怖い」ですって。フフフ。

だそうです。フフフ。どんな話が飛び出しますか。また次回を楽しみにしてます。

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アフリカン・スクラップ・ブック

あのアフリカとはあまり関係がない個人的出版レーベル「アフリカキカク」の雑記帳。
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