見出し画像

"うまくゆかない"中にある手応え

相変わらず、思うように進められない。あれも、これも。日々の暮らし、日々の仕事に紛れて、ぼくの中に停滞前線が居座ってしまう。

手を動かせ、と思う。動かせていないから停滞しているのだということはわかっている。でも、手を動かすことは本当は簡単なことなのだ。簡単なことができなくなっているから止まっている。

簡単なことを続けるのが、じつは難しい。簡単であればあるほど難しいのかもしれない。簡単だと思ってしまっているから。

そういう作業に対する評価のようなものを、いったん横に置いて、ただただ手を動かしてみる。何もできなくていいから動かせばいいんだ。書く仕事で言うと、一文字書かないと二文字目もない──というわけ。

ところで、"うまくゆかない"と思う中には、何かあるんじゃないか、と思う。ねぇ、何かあるんじゃない? と自分に話しかけてみる。あぁ、そうかもしれないなぁ。

以前、「なりゆきの作法」というエッセイの中で、成功体験は役に立たなくなる時が来るから、うまくゆかないという感触を忘れないようにしよう、といったことを書いた。

"うまくゆかない"ことの中にも、何か、手応えがあるのではないか。順調な時には、「助けてほしい」とは思わないかもしれないが、"うまくゆかない"時には、誰かを思い浮かべるだろう。にっちもさっちもいかなくなった時には、どこかに、何かヒントがないか、と張り切って探せばよい。

(つづく)

珈琲焙煎舎が今月、8周年を迎えるのを記念して、こんな企画が立ち上がっています。焙煎舎ファンの皆さま、どうぞよろしくお願いします。9日は賑やかし(?)に行かせてもらいます!

オトナのための文章教室(三鷹と横浜)は、11月のスケジュールを更新しています。ぜひご覧ください。

チラシ

日常をてくてく旅する雑誌『アフリカ』最新号(2019年7月号)、相変わらず発売中。在庫が少なくなってきたので、お早めに。ウェブ・ショップからも買えます。

「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"は、1日めくって、11月5日。今日は、「包装紙や紙袋」の話。

※"日めくりカレンダー"は、毎日だいたい朝(日本時間の)に更新しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?