心の中へ潜る【青ブラ文学部】参加記事
#青ブラ文学部 お題「答え合わせ」「眠り薬」、参ります。
私は私の海馬へとダイブする。決めた以上は、もう後戻りは出来ない。意識をダイブするマシンに身を横たえ、1錠の睡眠導入剤を服用する。緩やかな波形が脳内に届き、私の意識は静かに深く揺らいでいった。
「ここは……どこなのかしら。いや……見たことがあるわ、この風景を」
意識が浮かび上がった時。私の眼前に拓けた風景は、二人が最初に出会った公園だった。
これは、今から5年前の風景だ。ここから6年先は、私にも解らない……。その逡巡を置き去りにして風景が転換する。
母と小さな女の子が手を繋いで歩いている。これは、未来?それとも私の願望を映し出したものなのかしら。判断できぬ内に再び画面が切り替わる。
そうだった。私はあなたとこんな風景が見たかった。一緒に歩いていきたいんだ。打ち消しても打ち消しても、寄せる波のように、思いは私の胸の中へと流れ込む。
漕ぎ出そう。荒波の中でも凪の水の上でも、同じように。そう思えたとき、私の意識は深層から現世へと引き戻されていく。
待ち受けるのは嵐か凪か。そのどちらであっても、私はあなたと歩きたい。答え合わせは、もう出ていた。
fin.
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拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。