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奴は身近な場所に居る【毎週ショートショートnote:お題「オバケレインコート」】参加記事

#毎週ショートショートnote 、お題【オバケレインコート】、参加します。

あそこは確実に出る。だから止めておけ。誰もがそう口にする禁忌のスポットがある。一見何の変哲もないから、これが始末に負えない。分かる人には分かるものらしい。見える人、聞こえる人、はたまた肌感覚で察知する人など。察知能力はそれぞれ違う。

自分は見えない、聞こえない。勿論感じることはない。その鈍感な体質が、今は何よりもありがたかった。見えない聞こえない感じない自分は、分からないから先に進めるのだから。


「ねえ?まだ?」

光が見えてきた、今は歩き続けろ。

「休みたいよー」

もう少し待ってくれ。こんなことで休憩はできない。


「ねえ、聞こえてるの?」

ああ、聞こえている。聞こえているとも。
……あれ?どういうことだ。俺には聞く力などないはずなのに。


「パパー。近道だって言うから、ここ通ったけど。暗くて不気味だから、いつもの大通りを通って買い物にいこうよ。明日からは」


息子の呼び声が、俺の厨二病な思考回路を修正した。良い感じに不気味な森、それに喚ばれ再発するイタイ思考を現実に引き戻してくれるオバケレインコート、それが愛しいわが息子。この前の日曜日に買ってきたそれを「ヒーローの証しだ」と誇らしげに羽織りながら。


拙稿題名:奴は身近な場所に居る。
総字数:495字

よろしくお願い申し上げます。

ヘッダーと同時出力のAIアート、MicrosoftCopilotによる。男の脳内は、こんな感じだったのでしょうか(笑)または、息子の後ろ姿(人物が小さいイメージ)。


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