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【食】一番摘みのお茶摘み~京都府和束町

実家が、京都と奈良の県境で、実家に帰るついでに、バイヤー時代に実家と近いことで仲良くなったお茶メーカーさんに、「茶摘みみせてくださいよー」と連絡し、無理を言ってガイドをしてもらいました。

以前にもお茶の淹れ方を教えていただいた、上辻園さん。
https://kamitujien.jp/
京都で250年ほど、現在10代目だそうで、ものすごい老舗です

会社は京都府宇治山田というところなのですが、今回お茶の成育の関係で、叔父さんの和束町の茶畑を見学させてもらいました。

和束町は、茶源郷として、茶畑の絶景を見たり、お茶摘み体験ツアーを開催したり、最近特に観光に力を入れて頑張っています。
私が実家に住んでいた10年くらい前までは、あんまり聞かなかったし、実は行ったこともなかったのだけど、車で30分くらいの近いところに、こんな絶景があるとは知らなかった。

それも、移住誘致にもすごく力を入れていて、
3か月茶農家さんと一緒に就農プログラムを受けられたり自治体が力を入れている。
若い人が定住し、カフェを開いたりなど、結構面白い動きのある地域です。

行った日は、好天に恵まれて絶好のお茶摘み日和でした。
今は、ほとんどが機械刈りで、手摘みで摘むということは、観光PRのイベント等以外ではやらないそう。

機械は、2人一組で、両側をもって、移動させていきます。
1区画1往復半、3回袋を変えます。1回で、20キロほど。
機械自体が5キロくらいありそうなので、徐々に重くなっていく。
それを、ご夫婦で両側をもって刈っていきます。
おじさんは、「喧嘩して女房が帰ってしまうと仕事にならんのよ」と言ってたので、夫婦仲良しが仕事の秘訣です。

狩る前の青々としたやわらかい葉。
これは、黒いビニールのかぶせをして、光合成を抑え、葉をやわらかく、苦みを抑える「かぶせ茶」
触ってみると、本当にやわらかくてしっとりしてる。

写真にはないけど、ハウスのように、四角く黒いビニールで囲ってしまうのが、「玉露」一番高級と言われているお茶です。
京都産の玉露の生産は、2~3%くらいしかないらしく、非常に貴重
京都では、山を切り開き斜面に茶畑があるので、生産量がそこまでなく、
平たい土地に多く育てている静岡や鹿児島の生産量にはるかに及びません。

お茶は、成育の時期を見極めて狩るので、そのタイミングも気候による。
近年は、寒くなって5月でも霜が降りてしまって、茶色く枯れてしまうことも。
1年間、この日のために育ててきて、1日だけ霜が降りただけで、だめになってしまう。
なかなかシビアです。
茶畑に小さなプロペラみたいなのがついているのは、空気を循環させて、
霜が降りるのを防ぐそう。

お茶は刈り取りの後、加工場に1次加工を委託して、乾燥などを経て、戻ってきたものを製品化していく。

現在は、やっぱりお茶を自宅で淹れる人が少なくなったので、
煎茶などの出荷量は減ってしまっているけど、加工用のお菓子に使われたりする抹茶などは出荷量が増えているとのこと。
確かに、お茶の種類や飲みかた、など、全く知らなかったし、周りにも知ってる人は少ない。
お茶の専門店も少なくなってしまって、学べる場所も少ない。

ぜひ、産地に行って、絶景を見て、いろんなお茶の違いを学ぶのをおすすめします。
絶景を見ながらの抹茶アイスも最高ですよ。

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