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【イベント】アニマルウェルフェアーしあわせの牛乳トーク

フォトジャーナリスト、安田菜津紀さんのHPで、「しあわせの牛乳」という児童書の写真を担当していて、トークショーがあったので行ってきました。

なかほら牧場は、最近はグラスフェッドバターの人気で、雑誌にも掲載があったり、私も取引先から教えてもらったことのある、有名な牧場です。
ただ、この本を読むまでは、山地酪農という言葉も知らなかったし、現代の酪農の現状をきちんと理解してなかった。

アニマルウェルフェアが日本でも聞かれるようになったのは、結構最近のことじゃないかと思う。どちらかというと、ゲージ飼いの鶏の卵の話題が多く、私も平飼い卵を選択購入することが増えたけれど、やっぱり食肉は飼育環境まで考えて購入できていないし(価格の面でも、選択肢の面でも)、牛乳も飼育環境を考えて選択する、ということをしていなかった。

アニマルウェルフェアについてはこちら

なかほら牧場は、山地酪農で、山を開拓しながら牛を放し飼いにし、自然の草を食べ生き生きと育てた牛から乳をしぼっている。
考えれば、飼育環境から味が変わってくるのは当然で、野菜はオーガニックなど栽培方法にこだわっているものを選ぶのと同じで、牛の飼料は何が使われているか知って選択することも必要。

だけど、牛乳を選ぶときの選択肢があまりにも少ないのは、飼育環境が違うものも一緒になって、パック詰めされてしまっている。すごくもったいない。そのかわり、安定していつでも、どのスーパーにも欠品しないで牛乳は必ず手に入るようになっている。

消費者の要望が、そういう仕組を作っているのだ。

なかほら牧場の牛たちは、冬にはふかふかの毛が生えて、寒い時期も外で自由に暮らしている。
どれが正解か、逆にこういう飼育法はいけない、という批判ではなく、買うときの選択に意識を向けるとか、まず消費している側が実態を知って、現在否応なく仕組みとして継続されていることに対してより良い方法に流れを作っていくことが重要。

賢い主婦は奥から取る、ではなく、食品ロスを減らすために賢い主婦は前から取る、と常識が変わったように、(主婦という表現自体がもはや古いけど)、賢い消費者の視点で、社会の仕組みを変えることができるという自信を持つべきだと思った。

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