原初の珠      62


はじまりも おわりも なく
暗く 明るく  美しく 醜く
輪を描き 和を描き
上昇し下降し 廻りつづける
 その輪を動かしゆく もの

ひらかれし扉 その彼方に なにを
とざされし扉 その彼方に なにを

 銀河の大いなる胎動
   ゆるやかに ひそやかに おごそかに
 すべての瞬間は すべての瞬間と 
   つながり 途切れ また繋がりゆく

いと すばらしきもの それは美しき手により紡ぎあげられ
いと まごうべきもの それは醜き手により 紡ぎあげられ
それらが同じ根源よりいずることを知らぬは 愚かゆえに

根源に降り立ち
   美しきも醜きも
   愛すべきも憎むべきもすべて
              原初の珠の中へ。

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