セルフ・ドレスコード
朝の支度で一番時間がかかるのは服を選ぶ時間だ。
特別おしゃれというわけではないのに、その日着ていく服を決めるのに時間がかかってしまう。
着たい服がたくさんあって迷う!!
...というわけではない。
ただ、その日行く予定の場に合わせた身なりを整えなければという意識だけが、ハンガーにかかった服を手にとっては床に打ち捨てさせるのだ。
例えば、サークルのある日はなるべく落ち着いた無難な服を着ようとか、人と話し合いをするときは温かくて柔らかな色合いのものを纏おうとか、そういうことを延々と考え続けている。
書いていて思ったが、考慮しているのは場だけではない。その日会う人の趣向にも大きく影響されている。
かっこいいものが好きな友人と出かけるときは大ぶりのゴールドピアス、黒い服に赤いリップをつける。
オーガニックの野菜や天然酵母の好きなおばと食事するときは、生成りのワンピース一枚だけを身に纏う。
どの姿が真の私なのかと問われると本当に悩むが、結局のところどれも私だ。相手に好かれたいと思い続けていることだけが私の本質なのかもしれない。
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