ハル

美味しいモノと喫茶店があればだいたい大丈夫だと思っています。 脈絡なくつぶやきます。

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最近の記事

部屋でひとり、ゆらり、揺れる

映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」が好きだ。 特に好きなのが主人公のひとり、エヴァがタバコをふかしながらスクリーミン・ジェイ・ホーキンスの音楽をかけ部屋でひとり、ゆらゆらと身体を揺らすあの場面。 なんてことないシーンなのだが、初めて観た時からその場面の残像は私の頭の中で繰り返し再生され、特に好きでもないあの音楽は私の脳内でも何故か心地良く鳴り響く。 落ち込んだ時、ご機嫌な時、ヘトヘトに疲れた夜、何でもないいつもの朝、 映画館の暗がりの中出会ったあの瞬間から私の憧

    • 1年半

      久しぶりにnoteを開いたら、最後の自分の投稿は雪の舞い散る春休みだった。 最初の緊急事態宣言の頃だ。 あれからもう1年半も経つのか。 あの頃の自分は果たして翌年の夏もまだマスクをつけ続けているだなんて思っていただろうか。 その間に新しく出会った人たちがどんなふうに頬を緩ませて笑うのか、わたしはまだ知らない。 だけれどもこの1年半でたくさんのひとたちの目元のやさしさを知った。 効率化された社会の中で、直接会ってコミュニケーションをとることにどれ程の意味があるのかは

      • 雪の舞い散る春休み

        • 米を炊く

        部屋でひとり、ゆらり、揺れる

          手放したいもの 手放したくないもの

          たとえば 階段のペンキの色が気に入ったとか、 磨りガラスから透ける光にトキめいたとか、 美味しいコーヒーの店まで自転車ですぐだとか、 駅降りた時の天気が最高だったとか、、 新しい住処が決まる理由はいつもそんな どうでもいいほど何でもないことで、 どこへ住もうが何かが変わる訳でも何も変わらない訳でもないことぐらい分かっているのだけれど 何だかんだでやめられなくて、この8年で5度も引越しをしている。 そしてついに6度目の引越しに本腰を入れ始めた時に限って近所に安くて美味しい喫茶

          手放したいもの 手放したくないもの

          エスプレッソの色気

          エスプレッソの、特に抽出し始めのあの、トロリというよりドロリとした、粘着力のある液体がカップに滴り落ちる様に、心臓が鷲掴まれる。 身体の内側がぞわぞわする。 恋人にギュッと抱き締められた時のあの感覚にも少し似ているかもしれない。 地面から5ミリぐらい宙に浮いた気分になる。 目の奥がチカチカする。 いつか自分を雇ってくれていた人に、その液体の滴り落ちる様を「気持ちが悪い」と言われ哀しくて泣きながら帰ったこともあったけれど、 大人になった今は自分の心臓の動きも自分の感覚も自分で

          エスプレッソの色気

          ゴキゲンであることの重要性

          全力で仕事して、心地よい疲労感、くたくたの身体に染み渡るビール。 これ以上の贅沢があるだろうか。 失敗や反省は勿論多いにあるにせよ、その日の自分のエネルギー使い切った後にしか味わえない至福の時。 手を伸ばせばきっと誰でも手に入れられるご機嫌な瞬間。 みんな、遠慮せずどんどん掴み取って幸せであれば良いと思う。

          ゴキゲンであることの重要性

          だって触ってみたかったんだもん。

          大好きな映画に出てくる大好きな台詞。 旦那も仕事もありながら、そんなこと関係なく歳下男子にちょっかい出した悪い女の、何でそんなことしちゃったかっていう理由がこれ。 だって触ってみたかったんだもん。 最強じゃないか。 そっか、触ってみたかったのか、それじゃ、しょうがないよね。。 だって、世の中触れてみないと分からないことばかりだ。 それなのに、触れてもないのに分かったような気になっていることばかり。 正しいのか正しくないのかは、触ってみた本人にしか分からない。 触

          だって触ってみたかったんだもん。

          嫌いにならない距離

          コーヒーが好きだ。仕事も好きだ。 でもどちらももう二度とやりたくないほど嫌いになりかけた。 「このままを続けていたら、きっと一生この仕事が嫌いになってしまう」 手の甲から滲む血をぼんやりと眺めながら、ピリピリと痛む手を拭きながらそう思った。 だって、この仕事を愛せなくなったら、この先自分はいったいどうやって生きて行けば良いというのか。 嫌いになりたくない。 せっかく手に入れた一筋の光を、ただの冷たい闇にしてしまうなんて絶望でしかない。 そう、あれはちょうど1年前。 2017

          嫌いにならない距離