はるのひ

字幕翻訳家。「書くこと」は自分を知ること、そして過去と今と未来の自分をつなぐこと。思考を整理・記録するためのエッセイを書いたり、忘れたくない日常のワンシーンやある日の思い出を綴ったり。2018年 #美しい髪 投稿コンテストでグランプリ受賞。

姉とヨーグルト

ヨーグルトと言えば、思い出すのは姉のことだ。あまり意識したことはなかったけれど、思えば昔から、姉はよくヨーグルトを食べていた。

私には姉と妹がいる。大人になった今でこそ、姉妹で旅行に出かけたり仲よくしているけれど、小さいころはよくケンカもした。それでも、昔からおやつだけは仲よく一緒に食べてきた記憶がある。

小学校低学年くらいまでは、母が2~3種類のおやつを少しずつ均等に、色違いのプラスチック製

もっとみる

自分なりの「クリエイティブ」とコンテスト入賞 #noteでよかったこと

まえがき ~noteの印象~

noteならではの特徴って何だろう、と考えてみた時に、否定的かつ一方的なコメントが付いている記事を見たことがないな、と思った。私の見ている範囲ではほとんどないと思うのだけど、どうだろうか。

他人の投稿のコメント欄に、思いの詰まった素敵な感想を残してくれる人はいても、本文と関係ない独り言みたいな個人の見解をダラダラと述べるような人は圧倒的に少ない気がする。それだけで

もっとみる

就活で「会社選び」に終始していた私は、社会人になってから「生き方選び」をし直した

1.就職活動の波にのまれて

ふと気づけば周りは就職活動を始めていた。

あの時、私は訳の分からぬまま大きな波にのまれ、とにかく周りと同じように「就活」を始めなければという焦りに突き動かされていたと思う。「大学卒業後に働く会社」を早く選ばなければと焦っていた。

その時点で、自分が選択肢を狭めていることにも気づかずに。

就活にはだいぶ苦労した。自分が何をしたいのか、全く分からなかったからだ。

もっとみる

3月28日、昼間の街と人と私。

3月末の東京の気候は、着るものに迷う。特にこの1か月、仕事漬けでほぼ外に出ていなかったので、今日の外出前に何を着ればいいのか予測を立てにくかった。

iphoneの天気予報では昼過ぎの気温は14℃。冬物のコートを着ようか着まいか迷って、ベランダの窓を開けた。

寒くはないけれど、吹く風にまだそこまでの暖かさが含まれていない。

瞬間、これまでに越えてきた幾度もの3月の空気感がふわっと体内を駆け巡っ

もっとみる

ファーストデートが教えてくれたこと

◆「好き」が分からない

大学生になり、3つ年上のあの人に出会うまで、誰かをちゃんと好きになったことがなかった。

別に恋に興味がないわけではなかった。でも「人を好きになる」ということがどんな気持ちなのか、本当にずっと分からなかったのだ。

高校生になると、好きな人ができない自分は人間的に欠陥があるんじゃないかと少し不安になり始めた。中学生のころより周りにいる男子の顔つきや体格も男性らしくなり、異

もっとみる

素直になれること、甘えられること

小さいころ、私は甘えられない子どもだった。

三姉妹の真ん中。おしゃべりな姉に、愛嬌たっぷりの妹。家族の中で私はなんとなく「冷静、沈着、勤勉」なキャラに定着していった。

高校生のころ、家族で知り合いがやっているお店に夜ごはんを食べに行った。そこのおかみさんが手相を見られるというので、みんな代わる代わる見てもらうことに。

私の番が来た。当時、高校卒業後の進路に留学という道も少し夢見ていたので、そ

もっとみる