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【空想】AI 裁判官

AI が世に出て人の暮らしの中で便利なツールとして使われるようになってから、XX年が経った。

今では人の知識や技術を補助する便利ツールの領域をはるかに越え、人を裁く場面でも AI が普通に使われるようになっている。

つまり究極の領域である、人を裁く判決を AI が下す、AI 裁判官。

人がこれまでに作ってきた(或はこれから作る)膨大な法律、人がこれまでに下してきた膨大な判例、そして AI 裁判官自ら下した裁判結果、それらを常に学習し、アップデートし続ける AI 裁判官が、証拠を、ある意味「客観的」に判断し、迅速に判決を下す。
そこに裁判官の感情のゆらぎによる結果のゆらぎは一切ない。

もちろん、判決に至るまでの裁判過程では、検察側、弁護側双方が提出した証拠の採否判断も AI が行うし、それぞれの反証の妥当性も AI が判断する。

つまり、全て人が作ったものをインプットにして AI 裁判官は判断するので、下した判決のその結果責任は、最終的には人に帰属することになる。

そのため人は、より合理的な法律を作ること、より客観的な証拠を示すことに専念することが求められている。

そして、その AI のプログラムロジックの妥当性を担保、検証することが、人がする最も重要な仕事になっている。

…..

そんな時代が、望む、望まないに関わらず、そう遠くない未来に訪れるのだろうか..と、最近の所謂「AI」と総称される分野を見聞きしていて、ふっと思った次第。

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