寄付に見る「職業に貴賎なし」

寄付についてnote運営さんが投稿を募集しているので、末席ながら書かせてもらおうぞ°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

さて、引用したツイートを見て欲しい。

YouTuberヒカキンさんが、7月豪雨に関して投稿した動画を紹介したツイートである。

まず、動画の最初に「この動画は収益化してません」と流れる。

正直これが本当か否かはYouTubeに聞かないと分からないと思う。しかし、その後がすごい。

クレジットカードで100万円、Tポイントをあるだけ、携帯料金と一緒に払う形式で上限の1万円を毎月。

躊躇せず寄付してくれた。「上限はここまでみたいですね」と何事もなかったように言いながら。

それでいて、動画の最後には「僕なんかの100万円よりも動画を見ている100万人の100円の方が偉大」と言ってみせる。

話は変わるが、YouTuberに対する世間の目はどんなものだったか。

今でこそ地位が上がりつつあるが、昔は無茶をして閲覧数を稼ぐバカの仕事の代名詞だった。

あるいは飲食店で全メニュー買っておいて食べないなどという鬼畜の代名詞だった。件のYouTuberは謝罪動画もYouTubeで流し、確か収益化していた

しかし、そういう奴は大概淘汰されて長続きしない。

そんななか生き残ってきたYouTuberは、まともな人が多い。

そのなかの一部は、プロ意識の塊である。

一日の大半を使って動画を編集するその努力しかり、誰も傷つかないテーマの選び方しかり。

セイキンさんというYouTuberもいるのだが、アポロチョコのレア版「逆アポロ」は存在するのか、という動画で大量のアポロチョコを開封した。そして見つからなかった。その動画のコメント欄に「製造中止されている」との投稿があり、次の動画では発売元の明治に電話して検証した(礼儀も正しい)。大量のアポロチョコも無駄にせず、ホットミルクに溶かして新しい食べ方を提案などもする。

次の動画では、電話取材で明らかになった「手作りアポロ」で逆アポロを作ってみせるなどする。

正しい意味でのエンタメがわかっている気がするし、なにより誰も傷つかない。

どんちゃん騒ぎじゃなく、正しく視聴者を楽しませようとしている。

そして、所詮YouTuberと蔑まれてきた職業の第一人者が、この危機において誰よりも有益な情報を流してくれた。

おわかりだろうか。

職業に貴賎があるのではなく、従事する者の心がけに貴賎(あえて賤しいという字を使う)があるのである。

ところで、人間は年を取ってから出てきた技術を「相応しくない」と考える傾向にあるとか。

単に許容できなくなるのか、科学技術の進展が早すぎるのかは知らないが、このことから何を学べるか。

――少なくとも私は、

年をとって出てきた新しい職業に対し、

無意味なまでの偏見を持たない人間でありたい。

などと思う。

そして私は正しい小説家でありたいとも。

拙筆で申し訳ないが、これにて終わる。

春瀬由衣

いつもありがとうございます。執筆のエナジーチャージのためいいなと思ったら「スキ」していただけると幸いですー(*'ω'*)