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食材を薄切りにする時「………………ッッぬああアアアアアアアァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」ってなる。

僕の料理スキルはインスタントラーメンやレトルト食品、チャーハンを作れる者が辿り着ける、所謂三ツ星と呼ばれる料理店で働く料理人に匹敵するレベルなのだが、そんな僕でも苦手なものが存在する。


それは薄切りである。


薄切りのやり方は料理をする者なら必ず知っている超初心者レベルの切り方だ。

料理を一切やったことがない人であっても、最低でも見たことはあるだろう極めて基本的な技術。

その具体的な方法とは、



薄く縦に切る、それだけである。


全然具体的じゃねぇ。


だがそうとしか伝えられないのだ。

これで具体的なのだ。仕方がないのだ。分かったか。


僕は細かい作業が苦手だ。


なのに三ツ星シェフ級のスキルを所有している時点で僕の天才具合がご理解いただけると思うが、しかし今回その話は関係ない。

みじん切りならいける。千切り以上に細かく切るというもはや技術などいらない五歳児でもできる切り方だ。ロクなスキルもいらない。

極論ただ適当に細かくしていればそれは微塵切りなのだ。

料理に存在する手の動かし方や持ち方といった繊細な動きなど全くないという事である。

同じような理由で乱切りやザク切りも問題はない。


だが薄切りは違う。

先程も書いたが薄切りとはすなわち薄く縦に切るという事。


言ってみればそれだけの行動であるが、僕はそれが苦手だ。

その理由はというか、書かなくてもわかってくれる人は多いと思うが薄く切るという行動をするとなんか、ムズムズするのだ。



そう

それだけ。


なんか色々注意して切っているとムズムズしてきてストレスで全裸になりたくなる。


そう思ってる人、いるよね?



というそれだけを伝えたくてこの記事を作ったのだ。


……………。




ダメ?



でも大雑把な性格な人はこの感覚を理解してくると思う。


まず、薄く切らなければいけないという心理的圧迫が凄い。


包丁の角度を垂直にしないといい感じに切れないし、ちょっとズレて失敗するとまな板に触れている部分まで切れてなくて変な形の切り方になってしまう。そういうのを見ると凄いイライラする。


「チッ、アアアアアアアァァァァッッッ細ッケェェンだよおおオオオオオオオォォォォォォォォォ!!」ってなる。



それと切り始めの包丁の位置。
薄くだから端から数ミリの位置に包丁をセットしないといけないのだ。これが一番ストレスたまる。

近すぎたり遠すぎたりすると位置を変えなくてはいけないし、目を皿のようにしてやっているのに思うような位置に置けなかったりするともうやばい。

ただでさえムズムズしているというのに重ねてさらにムズムズするのだ。

そうなるともう体の方に変化が出てくる。見つめている目の奥がビームが出そうなほどにチカチカし、腕どころか体全体が振動を発してその衝撃が立っている場所にも伝わって地割れが起き始めるほどだ。

もちろん包丁も震えすぎてプルプルどころかブルブルする。あまりにも超振動過ぎてどんなに錆びた包丁でも何でも切れるようになる事は想像に難くない。

その状態の僕は下手すればビームサーベルと同クラスの威力を誇っていると思われる。


それほどのストレスだという事だ。


異次元。異次元過ぎる。

この世に薄切りをしている時の包丁を持った僕程強い人類など恐らく存在しない。つまり最強。僕は最強を手に入れたのだ。

衝撃波が発生するほどのストレスを生贄に捧げて、人類最強の戦闘能力を手に入れた。


まさに俺TUEEE。


しかし一見凄いように見えるかもしれないがこの力はとても危険だ。


この力を内に秘めている間はまだ個人にしか影響が出ないが、この力を僕が制御できなかった場合の影響は計り知れない。恐らく周囲一帯草一本生えない状態になるだろう。

具体的にどうなるかというと、薄切りでキュウリや玉ねぎを切っている時に徐々にストレスで目の奥がチカチカし始め、死ぬ程ブルブルし、だんだん我慢出来なくなり、、、、、、、、、


……………………。


ブルブルブルルルルルゥ…………ググググウグッッッ、チッ、ぬああああああアアアアアアアアアーーーーー!!!!バアアアアアアああああああ!!!!!!!!!!!


といった感じだ、

分かりやすいね。

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