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Fu... の子ども食堂と出禁

 どうも、ハルトマンです。

 弊店では社会福祉・地域貢献活動として子ども食堂を実施しております。18歳未満は飲食無料、ただそれだけを掲げて活動を続けて参りました。この活動は多くの大人の支援があって初めて成り立つ事業です。物資をアマゾンギフトで送って頂いたりpolcaや銀行振り込み、直接頂く形で子どもたちの食費を援助して頂いたりもありました。そして当然、彼らの食事を作り提供するスタッフの力も無視できることではなく弊店一番の功労者たちと言えるでしょう。

 多くの、本当に多くの方からご支援を頂戴してこの子ども食堂を続けてきました。しかし現状の弊店のリソース、余力では対処できない事態が現に起きてしまった以上、私は店長としてその事態に対処しなければなりません。

 子ども一名を当店出入り禁止(以下、出禁)処分と致します。

 要件は弊店イベントの商品の窃盗未遂現行弊店スタッフの金銭の窃盗未遂現行弊店スタッフの指示に従わず店内備品を使用した危険行為の常態化の3つです。

 出禁該当者の詳細については記述致しません。

 ここが弊店が行える福祉事業の限界ラインです。当時の状況がどうであれ、出禁該当者本人の素性がどうであれ私は弊店で越えてはならない線を規定して示し伝える義務があります。その結果として私やスタッフからの再三に渡る本人への注意勧告では状況は改善しないと判断し出禁処分と致しました。

 この問題の根本はどこにあるのでしょうか。私はこの件をただ出禁該当者の素行不良が悪かった、では済ませられないと考えております。仮にこの件が20歳以上の大人が行った犯罪未遂と弊店への迷惑行為だったとすれば確実に本人にその責がありますが今回は20歳未満の子どもが行った犯罪未遂と迷惑行為です。子どもの責任はその保護者、つまり親にあります。親の躾が足りなかった、親の教育が実らなかった。そう言って終わりならば苦労はありません。仮にそうであったとしてもそれは現状の確認でしかなく解決案や改善案を創出するものではありません。

 では何が案を生み出すか、まず弊店として出禁該当者が出禁になる前に何かできることは無かったのか、まずここに視点を置きます。当初から弊店の子ども食堂の業務は”子どもに食事を提供する事に限る”と定めてスタッフにもその事を周知及び確認して続けてきました。つまり我々は子どもたちの食事を一時預かるがそれ以上のことはしない、という明言です。様々なコンセプトや事業形態の子ども食堂がある中でこの形は最小に近いと言えるでしょう。なぜこの形にしたか、それはリソースの制約と最大限の持続可能性を考慮した上での判断です。食事を提供するという大きなリソースが必要になるこの事業においていくつかの制約があります。一つは食品を用意するコスト、一つは食品を加工調理するコスト、一つは加工調理された食事を提供するコストです。つまり物、技術、人の三種類のコストがこの子ども食堂にはかかっています。そしてこれらのコストを支払うのは弊店と弊店で働くスタッフです。それを無料で提供している以上、支払うコストを最小化しなければ事業の持続は見込めません。よって弊店の子ども食堂は食事の提供に絞った子ども食堂としました。他の子ども食堂が行っているような教育支援や基本的な躾などは行わないのが弊店の子ども食堂です。

 何故行わないか、それは先述したコストを支払ってしまったら我々に残されるリソースは僅かとなりコストを支払えなくなる、また子ども食堂を続けること自体が苦痛的となってしまうからです。弊店側が福祉事業で消耗してしまい事業打ち切りになってしまったら本末転倒です。教育は学校が、躾は親が、一回分の食事は弊店が、という形が現状の弊店で子ども食堂を継続して行える形です。

 以上のことから導き出されることは明らかに弊店のリソース不足であると考えられます。人的余裕があれば何か起きたり起きそうな時に対応できるスタッフを配置できた、資金的余裕があればスタッフに支払う報酬を増額したり新たにスタッフを募集することができた。しかし現状では人も資金も足りません。このリソース不足は弊店の現場を取り仕切っている私個人の不徳の致すところであり私個人の責任として本件の改善案を創案があると認識しております。

 具体的改善案を考えるにあたって定める要件は二つです。弊店関係者の労働負担を増やす案はすべて却下、並びに継続的資金投入を要する案もすべて却下です。この二つの要件を満たした改善案として私は弊店子ども食堂の厳格化を行います。つまり私やスタッフからの注意や警告を無視する子どもが来た場合は即座に退店させます。この退店を警告処分とし継続したり悪化するようであれば該当者を出禁処分とします。現状のリソース制約及び店内秩序の維持、子ども食堂を継続させて行くことを目的として私は店長として子ども食堂の厳格化を決定致します。もし人や資金に余力が生じてきたらまたその形に適合した案を実施いたしますが現状ではこの改善案を施行いたします。

 本来であればこの件は本人の保護者及び所轄の警察署、並びに学校へと通告することが筋でしょう。しかし弊店の子ども食堂は子ども本人の匿名性を維持した利用を考え特に相手方の氏名住所通学先の確認は行わずに食事を提供しておりました。これは以前ある方から伺った”子ども食堂に来られない子どもがいる”という話を参考に決定したことです。大人には大人の社会があるように子どもには子どもの社会がある、当然聞かれたくないことや気を使われたくないこともあるでしょう。同じ学区内だからこそ合わせたくない顔や知られたくないこともある。場合によっては子ども食堂を利用している事自体に負い目を感じている子どももいると認識しております。さらに根本的な意味として誰にでもプライバシー権は認められています。ただ食事を食べに行くだけで毎回書面に氏名住所通学先などの必要事項記入を求められたら私ならその子ども食堂へは行かなくなります。”家で食事が食べられない”という大きな負い目をさらに詳しく知られる、端的に言ってしまえば”恥ずかしい”と感じても仕方ないでしょうしそう感じることが当たり前かも知れません。この点を考慮して弊店の子ども食堂は匿名性のある子ども食堂になっております。心理的障壁に阻まれることなく食事を食べに行ける子ども食堂、これが私が考える子ども食堂の理想です。

 今回のことでは出禁者を決める形になってしまい大変残念に思っております。改善案もできれば厳格化することなく広く子どもたちを受け入れられたら良かったでしょう。出入り禁止処分と厳格化によって弊店を怖がる子どももいるかも知れません。ですが私は店長としてこの二点を決定致します。私やスタッフが継続して子ども食堂を続けるために、安心して子供たちが子ども食堂に来られるようにするために、そして子ども食堂事業自体を持続させるために必要と判断致しました。

 この記事の内容について賛同される方、反対される方は多いと思います。この記事を書かずに公開せずに沈黙のまま内々に出禁処分や改善案を行うことも私にはできます。しかしこうして文面として公開することには理由があります。それは弊店を支持支援してくださる方々へ弊店は問題が起きた際にうやむやにせず対処することとその対処の内容を公開する義務があるからです。アマゾンギフトやご寄付を頂戴した以上、これが生じる義務です。

 今回のことで色々と思われることは多いと思われます。その中で弊店を支持支援してくださる皆さま、不徳未熟な身ではありますが弊店店長として心より感謝いたします。本当にありがとうございます。今後とも弊店のイベントや子ども食堂をどうぞよろしくお願いいたします。

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ハルトマン

2012年夏頃:某カードショップ手伝い 2016年8月~:イベントバーエデン@Eventbar_Eden 店番 2018年5月~:イベントバーmoja@bar_moja 店番 2019年4月~:イベントカフェバーFu... @barfu10 店長 2019年~:実家呉服屋企画営業

Fu... について

東京都昭島市玉川町1丁目14-3にあるイベントバー。店長、はじめました。
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