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『バンオウ-盤王-』第54話「月山の正体」感想 月山さんの正体がまさかの…!嘘だと言ってくれよ…!


◆月山さんを巡る世間

2月2日(金)に『バンオウ-盤王-』の最新第54話が配信された。

最新5巻も同日に発売!
以前「ホンマでっか!?TV」で本作を紹介していた麒麟の川島明氏による激賞コメントが寄せられていた。大変感謝。
今一番終わらないで欲しいマンガはマジで共感でしかない。そういった漫画は他にも結構あるけど、どちらかというとそういうのは「毎週楽しみな漫画」って印象のほうが強い。本作はマジで終わりが近いのもあるからなあ…胸にぽっかり穴が開く喪失感も、それはそれで醍醐味だが。

本編感想。
今週サブタイが「月山の正体」
でもう早速お兄ちゃんみたいに足がビクビクさせられた。流石に決勝進出となればワイドショーもこのオイシイ話題を逃すわけにはいかないだろう。アマチュア初だし、謎めいた人物だし、きっと本作の世界線でもSNSや匿名掲示板で大場つぐみや野獣先輩ばりに考察がされているに違いない。

お兄ちゃん高みの見物は今回不思議と心地よかった。
正体バレ展開に少し恐れているので、コメンタリーの見当違いな意見にウエメセになっていると何故か嬉しい。月山さんの理解者にして自称お兄ちゃんだけあって信頼できる。イカれた化け物呼ばわり自体は否定できないが…

早速お兄ちゃんに接触する今回のゲストキャラ・溝沼さん。
「ふつうですね」というアンサーは無難と見せかけてちょっと怪しまれそうな気がする。普通という印象はなかなか出てこないだろと。
まあでも、「まあすごいですよね」と月山さんを褒める姿は想像しがたい気がするんだけどなお兄ちゃん。そう考えるとドライに「ふつうですね」と流すほうがらしいか。

◆迫る真相

やべぇよ…やべぇよ…
月山さんが竜王戦に出場するデメリットは予め理解していたとはいえ、気が付けば予想以上に広まっている。「10年前から全く老けていない」というのは根拠が薄くて確固たる証言ではない。が、30年前から目撃報告されていたとか、おおう…
ただ月山さんは嫌でも目立つんだよなあ。そんな出会ってすぐ忘れられるような人ではないだろう。主人公だから地味なキャラデにしちゃダメなんだけど、その作劇事情がかえって仇になるとかなんという主人公への追い込み要素。

そんな溝沼さんの意見は…




とんだ茶番になったが、もれなく陰謀論にハマってそうな奴の解像度が高い。リアルにこんなアホなこと考えるスピってるやつマジでいそう。きっと愛読書は『秘密のたからばこ』なのだろう。最強将棋人間を量産して国家の壮大な闇のプロジェクト云々とか、将棋で世界征服を企む漫画のノリを地で行っている。

お兄ちゃんファインプレー。
流石のお兄ちゃんでもアホくさすぎて呆然不可避とはいえ、「なんですと!!そうでしたか!!」と適当にアホの相手をしてくれるのがおやさしい。お兄ちゃんって月山さんに対してはあたおかとはいえ、柔軟な対応力を持っているので信頼できるな。
あと「いやしかし盲点でした。正直私は全く気付けなかった」という台詞が溝沼さんを心底バカにしててポイント高い。ジャイロの渾身のギャグを絶賛するジョニィみたいだ。

◆ストーカー(盤王)

何事もないと安堵してたらストーカー!!コワイ!!
スピ系はこういう常人には理解できない行動も起こすからほんとヤだ!こわい!こういうの地味に厄介な火種を生むんだよ!

アンナさんがすごぶる頼もしすぎる…!
もう月山さんのセコムじゃん。5巻表紙が将棋漫画なのをぶん投げていたが、それほどに安心感が凄まじい。月山さんの正体がバレたときはヒヤヒヤしたけど、こういう展開の保険をかけさせるための布石だったのかと思うとザマミロ&スカッとサワヤカの精神である。

加齢臭すげえハーレムだな。

はっきり言うとあなたのほうがこわかったよ。

というわけで結局正体バレにはならなかったが、お兄ちゃんが危惧していたように今後月山さんの正体を疑う人間は他にいるだろうし、溝沼さんは凝りずに正体を探る可能性もある。寧ろ溝沼さんは引き続き月山さんをストーカーしたらストーカーを超えてある意味勇者だよ。称えはしないが。

次回は2週間後の2月16日(金)。
クッソ私情なんですけど、最近感想が土日になったのは他のコンテンツと重なったからです。他のを優先しているからって見捨てるつもりはないです。寧ろ最終回まで付き合わせていただくおつもりです。何卒よろしくお願いいたします。

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