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自然との共生を目指して

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自然との共生を目指すNatureの挑戦とその記録
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仏教とアイアンマンと2024年の目標

仏教とアイアンマンと2024年の目標

早いものでNatureも創業して、10年目に入ったのだが、会社を経営する上でのこの数年間の僕の最大の関心ごとは、「知覚と反応の間」をどう生きるかということに集約されているんじゃないかと思う。

仏教では、「心による行為」を以下の4つに分類し、苦悩を生み出す、渇望や嫌悪の連鎖を断ち切ることで解脱することが説く。

1. 知覚(意識)
2. 認識(評価・識別)
3. 感覚(快・不快)
4. 反応(好

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変容の年2023年:「Nature Remoシリーズ」の値下げに込めた思い

変容の年2023年:「Nature Remoシリーズ」の値下げに込めた思い

皆さん、ご無沙汰しています。

2023年冒頭にnoteを書き、そこで僕はこのようなことを書いていました。

早いもので2023年も5ヶ月が経ちました。年初に発表したHome Energy Management System(HEMS)であるNature Remo Eのオートメーション機能(エコキュートとEVPSの自動制御)の実現に続いて、2023年6月1日からNature製品の販売価格を改定し、

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2023年は「受容から変容」の年へ

2023年は「受容から変容」の年へ

2022年は「受容」の年

2022年を振り返ると、Natureとしては厳しい状況が続き、「受容」の年だった。

コロナ禍からの経済復興、ウクライナ戦争などを契機にした燃料及び電力価格の高騰。異例の円安水準による製造原価の高騰。どれもNatureの事業には、大きくマイナスな影響を与える外部環境要因となった。一方で、電力逼迫回避のための節電要請が出され、再生可能エネルギーへのシフトについても大きく加

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この世はエネルギーのフローでしかない

この世はエネルギーのフローでしかない

Energy Flow

Natureでは、毎週月曜日に全社定例Meetingをやっている。

その中で、今週のトピックとして、僕自身が考えていることやみんなに伝えたいことを話す時間がある。

以前に会社のメンバーから、「晴海さんが普段考えていることや思考のプロセスを共有することで、今なんでそれをやりたいのか、なぜそれが重要なのかがより伝わるのではないか」という提案をもらったことがある。

それも

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ヴィパッサナー瞑想修行を終えて

ヴィパッサナー瞑想修行を終えて

先月の21日から念願のヴィパッサナーの10日間の瞑想修行コースを京都のダンマバーヌで体験してきた。そこには、僕の人生観を変えるような気づきがあったので忘れないうちに記録したい。

瞬間が快感に変わる時

15年前、沖縄の宜野湾から奄美大島の加計呂麻島を目指したオーバーナイトでのセーリング。あの時ヨットで感じた自然と一体化することでの高揚感は、人間の感覚刺激に対する自然な反応で、感覚さえ研ぎ澄ませる

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電力小売の反省と肉体改造

電力小売の反省と肉体改造

電力小売事業の撤退を通じて創業当時からやりたいと思っていた電力小売事業の撤退は自分でも色々と事業との向き合い方について考えさせられた。

その電力小売事業での一連の出来事を通じて感じたのは、

1. 自分でコントロールできるもの(プロダクト)
2. 自分でコントロールできるが、環境の影響も受けるもの(売価、原価)
3. 自分でコントロールは多少できるが、環境の影響が大きいもの(法制度)
4. 自分

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「テクノロジーでラクラク節電キャンペーン」始めます

「テクノロジーでラクラク節電キャンペーン」始めます

本日から、「テクノロジーでラクラク節電キャンペーン」を開始した。

これは、Natureの創業当初から構想していたNature Remoを使ってエアコンの温度調整をすることで電気の需給逼迫の解消を助けるというもの。実は、Nature Remoはこれを実現するために作られたものだ。

一部のプラン(スマートプラン)では、先行して実現できていたのだが、今回のキャンペーンの実施で、人気のフラットプランや

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再エネ100%の世界とNatureの未来

再エネ100%の世界とNatureの未来

ベンチャー企業の舵取りは、ヨットの操船にとても似ている。

ヨットは、風向きを考えながら舵や帆の角度を細かく調整する必要がある。真っ直ぐに舵を切っていても真っ直ぐ進まない。状況に応じて細かい操船が必要だ。

ヨットは、風に向かって進むことができるが、風の真向かいにだけは進めない。少し角度をつけて風を受ける必要がある。また、風を真横から帆が受けるアビームという状態でもっとも早く進む。目的地に対して、

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Rebranding & Values

Rebranding & Values

Natureのルーツは海にある。

Natureの「自然との共生をテクノロジーでドライブする」(2021年11月より「自然との共生をドライブする」に変更)というミッションは夕暮れ時の太平洋を風に呼応するように疾走するヨットに乗る高揚感という原体験から生まれたものだ。

Natureでは、コーポレートサイトを含めて今年の3月1日大きなリブランディングに踏み切ったのだが、少し前にジョインしたイギリス出

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基本料金0円の固定単価プランを追加

基本料金0円の固定単価プランを追加

2021年3月1日に電力小売事業に参入した。

当初の予定より少し遅れての船出となったが、ようやく念願かなって電力小売事業に参入できたことはとても感慨深い一歩だった。

荒波を乗り越えてそれがサービスローンチ直前のまさかの市場価格高騰・・・。新事業の立ち上げということでサービスローンチの直前に最大風速の逆風を食らってしまったのは相当痛かった。

それでも、初志貫徹という思いで、今後再生可能エネルギ

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「Natureスマート電気」を始めました

「Natureスマート電気」を始めました

遂に、「Natureスマート電気」という家庭向けに電気を売る事業を始めた。

「Natureスマート電気」では、電気料金が電気の市場価格と連動しているため、安い時間を意識して家電を操作することで、電気代を節約することができる。さらに、2021年5月にはスマートリモコン「Nature Remo」との連携を予定していて、その時間での電気料金単価に反応して家電が動く。

実は数年前から計画されていた電力

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スマートホームのその先へ。

スマートホームのその先へ。

先週、うちの主力商品である、スマートリモコンNature Remo発売以来のメジャーアップデートとなる新製品Nature Remo 3を発表した。

発表直後から、TechCrunch、ギズモード、CNET、家電Watch、電気新聞等々の、たくさんのメディアにとりあげていただき、早速、多くの方から予約注文をいただいた。本当にありがたい。

また、同日、昨年末に発売したエネマネデバイスNature

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"HELP NATURE"キャンペーン始めます。

"HELP NATURE"キャンペーン始めます。

Natureでは、スマートリモコンNature Remoの累計販売台数100万台をこれから2年で突破することを目指している。つまり、発売から4年で累計100万台が現在の目標だ。

おそらく、今いちばん馴染みのあるスマート家電というとルンバではないか。そのルンバですら、国内で100万台の壁を越えるために10年間の時間を要している。

最近、劇的に普及しているGoogle HomeやAmazon Ec

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スマートスピーカーが日本でいまいち普及していない本当の理由

スマートスピーカーが日本でいまいち普及していない本当の理由

日本では、2017年10月にGoogle Homeが発売し、2017年11月にはAmazon Echoが発売され、それ以降大きなメディアでの露出もあり、注目されてきた。TVCMでもこれらのスマートスピーカーを目にした人は多いのではないか。

当初は、スマートスピーカーはスマートフォンの次のスマートデバイスの目玉として、爆発的な普及が期待された。一方で、発売から約2.5年がたって日本でのスマートスピ

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