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AG06(AG06 MK2)を使ってるのに3dio free space XLRタイプを買うのはちょっと待ってぇぇぇ

※2022年4月11日追記
AG06 Mk2に関しても追記しました。

Twitterで以前に呟いたことをまとめようと思います。ご無沙汰しております、Vtuberの心裡はるです。

今回はAG06もしくはAG03のオーディオインターフェイスを使っている方が3dio free space XLRタイプを買うのはちょっと待って欲しいというお話を理由を含めて解説します。

もし既に3dio free space XLRタイプを買ってしまった方にはオーディオインターフェイスの買い替えをお勧めします。

今からオーディオインターフェイスから揃えるよ!っていう方にも参考になるかと思います。


・3dio free spaceと3dio free space XLR(以下XLRタイプ)の違い

3dio free spaceは内蔵電池(9V電池と呼ばれるAmazonや家電量販店で買えるやつ)のみで使用できます。外部電源を必要としません。

それに対してXLRタイプは内蔵電池もしくはキャノンケーブルを用いたファントム電源を"2箇所"使う方法のどちらかで使用できます。

キャノンケーブルを用いた接続のメリットとしては左右の音がそれぞれ出力されるため、右左の音の切り替えがはっきりしやすいこと、ノイズが乗りにくいことが上げられます。

それに対して内蔵電池で動かす場合は1本のケーブルから2本のケーブルに分割させるアンバランス出力になり、左右の音がぼやけやすかったりします。

ただ公式としてはXLRタイプの方がノイズが乗りにくいと謳っています。

Free Space XLRには、ステレオミニジャックに加えてXLR端子が搭載されています。XLR出力時には、ケーブルを引き伸ばしてもノイズの影響を受けない、よりプロフェッショナル品質の録音が可能です。XLR出力を使用する際には、外部機器からのファントム電源(+48V)で動作しますので、本体電池の残量等を心配する必要はありません。


・そもそもAG06にXLRタイプは使えるのか?

結論から言えばノーでありイエスです。

というのもAG06はキャノンケーブルを2箇所使用することができますが、ファントム(48V)電源は1箇所しか使えません。

つまりAG06ならキャノン端子2箇所あるからいける!と思ってXLRタイプを買うとファントム電源が1箇所しか使えず泣く羽目に…。

やろうと思えば3,4チャンネルに下記のようなケーブルを3dioと接続することでAG06でも使えます(ちなみに正規代理店から買えばこのケーブルが付属してくるらしいです)


ただこのやり方は3dio free spaceと同じ接続方法のため、3,4万も上乗せしてXLRタイプを買った意味が無くなってしまいます…。

どうしてもAG06を買い替えずにそのまま使用したいなら3dio free spaceを買われた方がお値段的にも安くなるのでおすすめです。

※2022年4月11日追記
新型のAG06 Mk2ならファントム電源が2箇所使えるようになったため、XLRタイプを使用することができるようになりました。ただし音質は相変わらずあまり良くないため、おすすめはしません。
3dioに手を出す時点で音質やバイノーラルに並々ならぬこだわりがあると思うので素直に買い替えましょう。


・XLRタイプでキャノンケーブルで接続したい場合のオーディオインターフェイスについて

XLRタイプを使いたい場合、ファントム電源が2箇所使えるオーディオインターフェイスもしくはプリアンプが必要になります。

(注)AG06 Mk2から対応したのだから別にいいのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、AG06 Mk2自体がホワイトノイズが多いため、高音質配信を目指すのであれば素直に買い換えることをお勧めします。

それらを踏まえておすすめのインターフェイスですが、

・コスパ重視ならSteinberg社 UR22C

約2万円でループバックを搭載しており、AGシリーズと同様にリバーブやEQなどのエフェクトを使えるオーディオインターフェイスです。スマホで配信する際は自分も使っています。


・せっかくいい機材を使うんだから音にもこだわりたい方にはSSL社 SSL2+

これを買っておけば間違いないとmix師も判を押すオーディオインターフェイス。SSL社のプリアンプは安いものでも10万近くするのに対してこのお値段なのでやばいです。お得。

音質は良いので録音するには最高なのですが、歌枠には必要とされやすいループパックが搭載されていないのが玉に瑕(そこはDAWを用いて頑張りましょう)。


・とにかく音質重視、買うなら最高のものを!という方にはUAD社 appolo twin、RME社 babyfare pro

appolo twinではなくsoloを自分は使っていますが、UADプラグインを搭載しており、様々なプリアンプを試すこともできます。独自プラグインによって音色を変えられるのが特徴です。

ちなみにsoloではなくtwinをお勧めする理由は3dioの場合、2チャンネル使用する必要があり、両方にプリアンプを入れないといけないため、確実にコア数が足りなくなるからです(1敗)。

babyfare proは使ってる人の音を聞いてる限りとにかくフラットで素直な音を出します。どこかの音域をブーストするわけではないのでDTMやる人にはおすすめかも。

ちなみにこの二つならダイナミックマイクのSM7BをCL-1などのプリアンプなしで使えます(SM7Bの必要ゲインレンジは65db以上、SSL2+は62dbで微妙に足りない…)。


・必要なケーブル

XLRタイプをキャノンケーブルで接続する場合、キャノンケーブルが2本必要になるのでご注意ください。


・3脚について

こちらも質問されることが多いのですが、自分はビデオカメラの三脚につけて使用してるので全く参考になりません…。

卓上で使える三脚を選ぶ際はふにゃふにゃ曲がるものだと3dioの自重に耐えられないため、ステンレス製のしっかりしたものを、そして高さが低いものを選ぶとキャノンケーブルの端子と干渉するため、両側メスネジ、もしくは片側オス片側メスネジになっている伸ばし棒を同時に購入することをお勧めします。


・結論

AG06をどうしても使用したいならXLRタイプを買うことをお勧めしませんし、XLRタイプを買ってキャノンケーブルで接続したい場合はファントム電源が2箇所以上使えるオーディオインターフェイスを買うことをお勧めします。

今後に関してはAG06 Mk2の発売により使用することもできるようになりましたが、音質の観点からも別のオーディオインターフェイスへの買い替えを推奨します。

3dio自体が高価なマイクなのであまり安い(1万を切るような)オーディオインターフェイスやAGシリーズでは性能を活かせないため避けるのが無難です。


・余談

この話をとあるVtuberさんにしたら楽器屋の店員を名乗る人にAG06を使っている人に3dio XLRタイプが売れなくなる、営業妨害はやめてくれと言われました。解せぬ。


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