忘れられない障害だからこそ、選択活動がいる(2018年4月25日のメルマガ)

★こんにちは、ハルヤンネです! ★

昨日今度出す冊子のコラムを書いていました。あと4つと前書きを書けば、入稿できます。GWウィークまでに間に合えばいいなあ。どうかなあ。テーマは「忘れられない障害」です。もりもとさんは、自分の「忘れられない脳『記憶』と『記録』」のことを書かれています。それを読んで、私もダダさんが自閉症と診断され、「自閉症は忘れられない障害」と言われているんだと学んだことを書いています。

なにか、嫌な経験をするとそのことを鮮明に覚えていて、同じような気持ち(不安になったりした)時に、思い出されて、今目の前にあるわけではないのに口をついてでてくる、しつこく話をするというようなこと。だからといって、その過去の嫌な経験について答えても的外れです。それはもうすぐ26歳を目の前にしていても、薄れることなくでてきます。

忘れられない障害だから、マイナス経験をしないほうがいいと考えられたのでしょう。「自閉症の人は失敗が生きていかないから、失敗をさせないほうがいい」という意見も聞きました。ダダさんがまだ学童期の頃、保育士さんから、それについて「どう思われますか?」と問われたとき、「そうですよね、失敗すると、もう二度としないと逃げてしまうこともありますから、構造化でわかるようにして『できたできた』で育てていった方がいいと思います」と耳当たりの良い返事をしました。わかっていなかったからです。

でも、思春期を終え、成人まで一緒にいてはっきりとわかりました。「自分の選んだ失敗なら生きる。人からさせられたことでの失敗は生きない」と。自分で選んだ活動はその結果も納得できる。でもさせられる活動での結果は本人の責任として受け止められらない。考えてみたら当たり前のことなのに、障害があるとこのことに気がつかなかったのです。小さい頃から「させなきゃ」という思いが大人にあるから。

3月から4月にかけて、ダダさんはあまり調子がよくありません。それは、木の芽時といって気温差が激しいこと、花粉や黄砂などの環境的なこともありますが、13年前中1のときに起こった「福知山線脱線事故」の経験から、この時期モワッとした不安がやってくるからです。でも、そんなイライラした春ほどトラブルも重なってしまう。彼の口から、もう脱線事故の話はでませんが、この時期に入院した病院の名前はよくでてきます。それに上書きをされてしまったのかもしれません。

自閉症の人の感じ方考え方をきちんと知り、手立てを実践することで、お互いに楽な暮らしかたができると私は信じています。「忘れられない障害だからこそ、選択活動がいる」。仕組みを知って欲しいんです。その願いを込めて、コラムを書いています。

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