凡人の大学生が在宅で何とか自分の力で稼ごうとして結局諦め続けた記録

僕は現在大学生だが、外で働くのが怖い、という理由で一度もバイトをしたことがない。何故バイトをしたことがないのか、というと接客やサービス業は多くの人と接するのが怖いし、かといって工場のライン作業やピッキングなどは途中で飽きて苦痛になりそうだし、体力が持つ自信もない。

そして何より、仕事で失敗して怒られるのが怖い。そりゃまあ怒っている側の人も本当は怒りたくないってことが多い(本当に立場が下の人間に怒鳴り散らして威張りたいだけの人もいるにはいるのだろうが)のは分かっているのだが、それでも怒られるのは嫌で、他人が怒られているのを傍から見たり聞いたりしているだけでも嫌な気分になる。どんなに僕のことを思っていようが正論を言っていようが僕に対して怒鳴った時点でその人はその時から僕の敵であり、そんな敵の言うことなど1ピコメートルほども聞く気にもなれない。

...ということで大学生時代は全くバイトはおろかサークルにも入らず、そのほとんどをどうにかして自分の力だけで稼ごうとすることに費やした。

結果、全く成果は得られなかった。そのあらましを、順を追って書いていこうと思う。

ブログ

まず最初に手を付けたのは在宅ワークの中でも特に稼ぎやすいと言われているブログ、並びにアフィリエイトだった。しかし何を書けばいいのかとか全く分からず、動画の配信サービスに登録してそこで配信されているアニメの感想を書いてそのアニメを視聴できる配信サービスや関連商品をアフィリエイトとして登録するも、人も来ず、売れるわけもなく。結局有料サーバーまで借りてやってみたが、書けることが何もなくブログは諦めた。

多くのブログで語られていることだが、普通の(特に何か大きな実績を残した経験がない)大学生やニートのような人種が「ブログで不労所得を得て楽して生きたい!」と思ったときにぶち当たる単純かつ致命的な大きな壁として「商品を売るための経験及び実績がほとんどない」というものがある。

例えばプログラミングスクールのアフィリエイトだが、このプログラミングスクールのアフィリエイトが成功するのは個人的に、「そのプログラミングスクールを利用して現在実際にプログラマーとして活躍している人」のような人だと思っている。例えばプログラミング未経験の状況からスクールを経て働き出した最初の月で月収50万円、というような人が利用したスクールで何が学べるかを経験を元にして事細かに語っていれば、「この人が言うんならこのスクールは間違いないだろうな」というような人も何人かは必ず出てくるだろう。

しかし対してプログラミングスクールを利用するお金もないような人がプログラミングスクールを紹介しようとしても、せいぜいどこかの本を探せば書いてあるようなプログラミングを学ぶことの重要性・優位性を説いた後、おすすめのプログラミングスクールとしてプログラミングスクールを何社か比較して紹介する、みたいな記事がやっとだろう。この手の記事は量産されているために同じタイプの記事同士で潰し合う上、どうしても前者のような「そのプログラミングスクールで実際に学習してみてどうだったのか」というような深掘りした経験談を書けないため、信憑性に欠け前者に購買層を取られてしまう。

本も同じだ。同じ本を紹介しても、普通の人がこの本を読んで実際に自分にこういう影響を与えました!というのと、有名人やインフルエンサーがこの本を読んで実際に自分にこういう影響を与えました!というのでは、説得力に大きな差があることは言うまでもないだろう。結局ブログの世界で稼ごうとしても知名度と経験、そして実績を付けてきた先人達には敵わないのだ、と打ちひしがれた僕は、ブログの世界から撤退した。

プログラミング

現代社会に置いて最も多くの人々が希望としてすがり、そして現実を知って離れていく存在、それはプログラミングであろう。プログラマー不足は普段から至るところで叫ばれているが、何故こんなにネット中でプログラミング学習を推奨するブログや動画が存在するのにそれでもプログラマーが不足するのか。それはプログラマーという職業に対しての参入障壁が高すぎることに起因する。

いや、簡単なもので言えばプログラミングなんて誰にでも出来る、と僕は思う。僕が大学生時代に学んだプログラミング言語はHTML/CSS/Javascript位だったが(勿論プログラミングスクールに通えるお金なんてあるわけないのでProgateとドットインストールだけで学習した)、それでも動きのある自作のWebサイトは作れたし、独学でも自分だけのWebサイトを作るだけなら簡単だ。だがそのような趣味でやるレベルのプログラミングは本当に子供のお遊びレベルで、仕事としてのプログラミングと趣味としてのプログラミングの間にはあまりにも大きな、多くの人が越えられない壁が存在する。

クラウドソーシングサイトでWebサイト制作やWordPress導入のようなプログラミング関連の業務を見たことがあるなら一度は見たことがあるだろう。「実務経験1年以上」だとか、「実績、ポートフォリオ提出が必要」といった文章を。

発注者側だって当然未経験者を育てるためのボランティアではなく自分の果たしたい目的があって発注しているのだから、そういった条件を提示して経験者を絞り込むのは当然のことだろう。だが僕は実務経験が必要な仕事には当然申し込めず、そして実績やポートフォリオもない。自作でサイトを作ろうにもどんなサイトを作れば発注者を納得させられるのかが全く分からずにポートフォリオ作りで挫折し、プログラミングで稼ぐことも諦めた。

「プログラマーに転職することは簡単」と謳って独学のプログラミング学習に対するハードルを下げて説明しているサイトは数多いが、それらのサイトの殆どが案件を受けるのに実務経験や実績、ポートフォリオが必要なこと、またそれらの実績を作ることの難しさを紹介していない。「ハードルは相手が思っているほど高くないと教えて高いと錯覚していたハードルが低かったことに気付かせること」(プログラミングの独学は意外と簡単であると説明すること)は確かに大事かもしれないが、「近づかないと見えない壁の存在を教えないでハードルが低いと錯覚させること」(この場合の近づかないと見えない壁=実際に案件を調べないと分からない一つの案件に対しての応募者の多さや、案件を受ける条件として実務経験や実績が必要なこと、そしてそれらを積むことの難しさ)は罪だと思う。

Webライター

これは1ヶ月で1000円ほど、稼げることには稼げた。だが長い時間をかけて色々調べて書いた記事が「他のサイトと内容が酷似しているので没です」で0円にされたり、そもそも働く時間に対して稼げる金額が少なすぎることを感じた時点で費用対効果が悪すぎると判断し撤退。こういう稼ぎでも本気でやって稼げば、そのお金でプログラミングスクールに通ったりしてプログラミングを学んでプログラマーになって、更にその経験をブログや動画で話して...と連鎖していくのかもしれなかったが。

未経験の在宅ワーク

最近だと動画編集界隈が賑わっている、と聞く。僕もゲームプレイ動画を(ちゃんと編集した上で)動画サイトにアップしているので、その界隈に入ろうかなとも思うのだが、これもPremiere Proの使用必須(とまでは行かないまでも推奨)という参入障壁を設けている案件が多く、動画編集に無料のAviutlを用いている僕としてはここも躊躇している。月2480円のソフトなので、手が出ないわけではないのだが...

またいっそのこと、自分がyoutuberとして動画投稿をしていくのもありなのかな、とは思うのだが、ブログの時のようにまたネタ切れになりそうなのと、後顔出しするのに抵抗があるので、こちらも二の足を踏んでいる状況である。


...とまぁそんなわけで、色々挑戦してみたわけだが(といってもまだまだ挑戦できる領域はいっぱいあるとは思うが)どの在宅ワークも参入障壁が高いなどの理由で挫折。いっそのことニートになってやりたいことのために残った資産をつぎ込みまくって、資産がなくなったら潔く人生を終わらせるのも一つの手かなあ、とまで考えるようになってきた。人生が終わるその時になって死ぬことが怖くなったらそれこそどんな仕事だろうと生きるためにやるんだろうし。...いや結局それでも生き地獄で苦しむくらいなら、と思ってやっぱり人生を終わらせるのかもしれないけれど。

※追記

早くも何人かの方にご覧頂いているようで恐縮です。自分が失敗するだけしてそこから「じゃあどうやって成功したのか?」という実績が全くない状況なので、単に在宅で働きたいという人々の夢を壊すだけ壊して解決策を全く提示していない(というかしたくてもできない)というどうしようもない記事ですが、それでもこれから在宅ワークを始めようと思っている方々の反面教師となれば幸いです。

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