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『兎、波を走る』をめぐって。

 野田秀樹のリソースについては、ほぼ同年代のために、ある程度想像がつく。
 今回の『兎、波を走る』のタイトルを聞いた時に、まず、ジョン・アップダイクの小説『ラビット・ラン』を思いついたが、私の予想は見事に外れた。
 次に『古事記』にある「因幡の白兎」を思い出した。兎が皮を剥かれてしまう話だが、遠いような近いような。あまり直接的な影響はなさそうだ。

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年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。