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なるべく上等な劣等感日記

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誰も劣等感を脱ぎ捨てることはできない。人生はけっして素晴らしいものではないが、どうせ生き続けなければならないのなら、なるべく上等な劣等感を身につけた方がいい。 ──吉行淳之介
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#ひとりごと

自信には根拠があってはいけない

予定がリスケになって、ぽかんとあいた、足元のふわふわした日曜日。近所の銭湯がイベントを催しているというので、サウナ仲間のNさんと昼から出かける。アニメ『ポプテピピック』の感想をはじめ、とりとめのない会話をしているなかで、Nさんのアルバイトの話になった。

Nさんは35歳で、フリーターというわけではなく、自分の会社を立ち上げたりフリーランスでいろいろ仕事をしていたりする人だ。そんな彼は土日の朝に3時

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堀江貴文『ゼロ』、料理と生活、考える力

起き抜けに堀江貴文『ゼロ』を読んで、じんわりと言葉を受け止める。すごく読みやすくて、するすると入ってくるのは構成と編集のちからも大きいのだろうけれど、それにしたって、すごい。人の半生を追って、格言めいたものだってたっぷりあるのに、きれいなお蕎麦をつるりと食べたときのような爽快さ。

誰にも起きるであろう「不安」や「迷い」っていうのは、それをそのまま受け止めてしまうと足かせになっちゃうんだけど、ちゃ

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日々と大人をたくさん知ると起きること

航空業界の仕事を聞く取材があって、それは旅客機ではなくて積み荷を運ぶ「貨物機」に関わることだったんだけど、知らないことが多すぎて。

ぼくらがのんびりと空の旅を楽しんでいる座席の下には大小さまざまな積み荷が入っていることもあるし、専用貨物機では「貨物室に入る、可能なものなら」というスタンスで、動物園のパンダから半導体から築地でとれた鮮魚までが載ってる。その取り扱い品種を工夫しながら増やすのも仕事な

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17歳の僕は「セックスがわからない」って日記に書いていた

2枚セットで売られていたオージービーフの牛サーロイン150gの2枚目を、夜中に焼いて食べた。ほんとうはぼくが食べるはずのなかった2枚目なので、すこしだけさびしいけれどステーキは美味しかった。一食分だけあまった葱と三つ葉の味噌汁をあたためて。美味しく食べることと、微笑むことは、たぶんどこか似ている。

ちなみにステーキは、オージビーフの公式サイトで焼き方が載っていて、とってもわかりやすかった。肉を3

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