知らずの意味づけに気づいて

低気圧だと不調になるのはいつからだっけ、と、ストロングゼロのダブルマンゴーを飲みながらおもう。秋葉原の中央通りは雨でも活況で、海外から来たと思しき人がにこにこして過ぎゆく。

メイドやナースの格好をした彼女たちは、伸ばした髪が湿気にやられるのを気にしながら、今日も気を引くために裏路地に立つのかしら。防水加工のコスプレ衣装が急務である。洗えなそうだから大変か。

日記を書いていなかったひと月ほどの間には、ドラマチックなわけではないけど、それなりに日々色々なことがあった。たとえば、Podcastで相方のエドから教えてもらったスマホゲーム『PUBG mobile』にすっかりハマって、毎日のようにプレイしているとか。

最初は勝てないのが悔しくて場数を踏もうと黙々とやってきたのが、少しずつ勝てだしていくにつれ探求モードになり、成長を感じる喜びもあったけれど、今ではちょっと何のためにやってるのかというと、これがもうあまり無いのだ。理由はないけどやる。

それは「楽しいから」といったシンプルな理由で片付けられるものだけど、どこか最近は「仕事の行き詰まりはストレスを感じた時のはけ口」のようになっている感もあり、どうにもPUBGが浮かばれない。知らぬところで気づくと「役割」が変わっていた。

こんなふうにいつのまにか役割が変わっていることなんていうのはいくらでもあり、それがポジティブならいいのだけど、気づくとネガティブをごまかしたり隠したりするためにやるのは、意識的に気づいて是正していく必要があるとおもう。

わかりやすいのは「酒」で、これまたぼくにとって飲むのが理由なきものになりつつあるが、何しろまずいのは「言えないことを言わなくてはならない時に飲んでいた」という時期があり、やっぱり大変にまずいことになった。

だからといって一概に酒が悪いとする論調は的外れで、あくまでぼくにとっての「役割」がちがうというだけだ。ものがそこにあるとき、ぼくらは自分で知ってか知らずか意味付けしていて、何か良くないことがあるなら、それは点検する必要がある。

PUBGが面白すぎるがゆえに一日の多くの時間を捧げてきたけれど、部屋の片隅に積まれていく本を横目に、そろそろ見直しの時期だとおもう。秋葉原の雨はかなしい気持ちにさせる。酒がまずくなる。酒だけは意味付けせずに、うまく付き合いたいものだ。

#日記 #エッセイ #コラム

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