職業病の愛らしさ

塗り薬を買った。

「職業病」という言葉が、けっこう好きだ。その仕事をしているからこその痛みや悩みには、ちょっとだけ誇らしい響きもあると思う。誇らしい気持ちを隠して、弱っているんですよね、という表情を浮かべないといやらしくなるような気がするところも含めて、どうもいじらしく、愛らしい。

僕はウェブメディアの編集やライターをしてご飯を食べているので、肩と腰、それから手首あたりにダメージが溜まる。同じ姿勢でパソコンに向かい続けていて健康なはずがない。なので、よく腹ばいになっている。みんながきっちりデスクに向かっている中、ふわりとそこを離れて、休憩スペースで伏せながらキーボードを叩くこともよくある。

敬愛する作家の吉行淳之介は、持病や心の不調から体調をしばしば崩した時、腹ばいになって原稿を書いていたという。試してみたら、たしかに楽ではある。腕を伸ばして、お腹の下に枕かクッションでも入れると、背中が伸びて気持ちがいい。肩と腰を補えるのと、気持ちがゆるんで良い。

ところが、手首の痛みだけはどうにもならない。腱鞘炎だったら嫌だなぁ、と思いながら薬局に行き、塗り薬を買ってきた。

みんなどこかを悪くしているんだな……見知らぬ人が心配になるほどの「痛み」を和らげる品々が並んでいる中で、薬剤師に相談しながら購入したのが、この薬局のプライベートブランドの塗り薬。

そのときに聞いた話は有用だと思うので記しておこう。

「飲み薬」は痛み止めなので、痛みを感じなくするだけで解決にはならない。塗り薬は「湿布」よりも薬効成分が浸透しやすいので早く効く。その意味では、湿布→クリーム→ローション→ゲルの順に使いやすさと効き目の良さが上がっていくと考えてよい。

ローションは水っぽいので即効性が高く、ゲルは表面に膜を張ってくれるために持続力がある。

痛みをともなう職業病をお持ちの方々は、どうぞ参考まで。

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すき!
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長谷川賢人

物書きの物入り

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