鰤起こしの季節に
今週から、北陸らしい11月になってきた。
厚い鉛色の雲から時おりバラバラと霰(あられ)が降る。
一日中こんな天気が続くと気持ちまでどんよりするものだ。
「なんでこっちが雨とか雪が続くのに、関東はずーっと晴れマークが並んでるの?不公平だ〜!」
私は新聞の週間天気を見ながら夫に愚痴った。
毎年この時期になるとそんなことを言ってしまう。
私は生まれも育ちも北陸だ。
夫は関東の出身だからか、太平洋側の肩を持つ。
「関東の冬は乾燥するんだよー。鼻血が出るぜ」
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そんな今日も、晴れたり、雨霰が降ったり、雷が鳴ったり、空は忙しそうだ。
北陸の冬は、時おり激しく雷が鳴り響く。それは「鰤起こし」と呼ばれ、冬の到来を意味する。
由来としては、日本海を回遊している寒鰤が、初冬の雷と合わせて獲れ始めることから、漁師が網を「起こす」というのと、寝ている鰤を「起こす」という意味をかけている。
昔からこの雷が鳴ると冬が来たな、と感じる。
今も雷が鳴って、しばらくして霰が降ってきた。
こんな日は暖かい家でゆっくり過ごそう。
あぁ、今年の冬も電気代が心配だ。
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