街と自然の狭間を繋げる。
私が住んでいる仙台は杜の都と呼称されるだけあり、所謂街と言われる土地の景観にさえ自然が当たり前のように溶け込んでいる。今の季節であれば、街の中心から少し歩くだけでも新緑の清々しさと日が差し込んで生まれる影のコントラストが目に映り始め、その場に居るだけで本当に気持ちが良い。
見慣れた場所でさえも四季で表情が変わり、気が付くと目的も無いままに足を進めては移りゆく街と自然それぞれが混じり合った景観を求める事がある。
別に目的地は無いが、その行動や時間を目的としているのかもしれない。
そして、街と自然の狭間を分け隔てる事なく、同じモチベーションのまま少しばかり旅に出るような感覚で新たな体験を与えてくれる物がある。
それがCaledoorのプロダクトだ。
Caledoorが得意とするナイロンの扱い方と、いい意味でアウトドアに振り過ぎないモダンなバランスはしっかりと今季も健在している。
ナイロンであるにも関わらずストレッチ性と強撥水性を併せ持った特殊な生地を細番手の20デニールナイロンで製作したクリスピーナイロンは、驚くほどに軽く肌馴染みが良い。蒸れずらく、シワも気にならず、汚れても簡易的に拭き取れるなど、梅雨を挟んで春から夏まで起こり得る様々な要因をクリアしてくれるような嬉しい機能が詰まっている。
そういった魅力溢れる生地で仕立てられた2ピースは、細やかなディティールとデザイン感で違和感無く街着として成立されていて、アウトドア的な良さをよりデイリーに感じさせてくれる。
シャツブルゾンは、イギリスのヴィンテージカバーオールを背景としたデザインを細部にさり気なく盛り込みながら、素材感を活かすように身幅と腕周りには生地量をたっぷりと設けて羽織りの役割も与えている。ただ、袖にはタックを設けることで動きやすさと綺麗なアウトラインを演出。フロントは敢えて付属を極力省き、ソリッドで洗練された印象としている。風が強い時は襟を立ててチンストラップで留める事も出来、ボタンの開閉具合を含めた様々な着方次第で、シャツとブルゾンそれぞれの立ち位置を担う優秀な1着だ。
組下となるイージートラウザーは、ウエストにタックを施して膨らみを持たせつつ、サイドシームを省く事でシャツブルゾン同様にソリッドな印象感に着地。ただよく見ると、足首の後ろ部分から膝にかけてダーツが入っており、適度に余白を出しつつ歩行時の可動域がしっかりと確保される仕様となっている。加えて裾の内側には留め具付きドローコードを配置している為、絞った後にコードの余り部分が歩く際に邪魔にならない。結果、足元とのバランスや全体のシルエット調整に何も問題が生じないという機能美に繋がり、ここにもCaledoor流のさり気ない拘りが垣間見える。
そして、これだけ充実した機能面とファッショナブルなポテンシャルを備えている分、単体として十分に頼れる存在である事は紛れも無いが、だからこそ上下を纏った時に生まれるバランスの妙には素晴らしいものがあり、是非とも合わせて体感して頂きたい。
また、嬉しい事に両者共通して、ポケット部分の袋に全てを収納する事が可能なパッカブル仕様。旅行や外出先に於ける様々なシーンや気候の環境変化に応じて容易に持ち運び使い分ける事が出来る。
『ただ、歩く』
Caledoorは、そんな何気ないと思える『歩く意味』を『価値ある時間』へと昇華してくれる。
新しい季節の訪れとそこから派生する様々な景観を、身に馴染むCaledoorと共に存分に楽しんで見てはいかがだろうか。
5.11(土) 18:00 - Web release
筆者
nariwai store manager
橋場 祐人
(通称がまお)
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