Discover 2022-7,8より。医療におけるAI 2

「CHATBOTS HAVE ARRIVED」という題の記事についてです。
CHATBOT、面倒なので今後はカタカナでチャットボットと書きますが、これが何かと言いますと。
一言で言うなら「会話する人工知能」ですね。

最近急激に身の回りで見かけるようになったように感じます。
iPhoneのsiri、googleのGoogleアシスタント(あの、「オーケー、グーグル」で反応してくれるやつですね)、Amazonのアレクサ、など。
かなり良い反応をしてくれます。
大昔のオフィスについていたイルカくんのことを考えると、隔世の思いですね。

そんなチャットボットが、いよいよ医療分野へと進出してきたようです。
AI自体はかなり前から進出していたと記憶していますが。
私としてはどちらかというと、専門家(医療分野の場合は臨床医)が行なっていたデータ解析・分析をお手伝いするあたりで活躍していたと思います。それが、「会話する」となれば・・・
そう、診断に関わってくるというのでしょうか?
その辺り含めて何回かに分けてお届けしていきます。

現状圧倒的にセラピストが不足しています。(アメリカでは)

現状アメリカではセラピストが圧倒的に不足しているようです。
しかも、セラピストはどうしても都会に集中するため、それ以外の土地ではさらに状態が悪いようです。

これは何もセラピストに限ったことではないですよね。
普通にお医者さんが地方で少ない(またはいない)という状況は、日本でもかなり前から問題になっていたことです。
それがアメリカではセラピストで起こっているということですね。
いずれ日本でもそういうことになるのかもしれません。

セラピスト不足の解決策として、チャットボットを使えるだろう。

こういったセラピスト不足の解決策として、チャットボットの活用を考えているようです。
特に、スマホのアプリとして導入することで、地域による障壁やタイミングの問題も解決できるだろうということです。

スマホを利用することで、地域差を無くすというのは想像できるとして。
タイミングの問題というのは、なんとなくわかるものの、ちょっとピンとこないかもしれません。
これは、セラピストの診療を継続的に受けている患者さんに言えることなのですが。
診療中に受けたアドバイスを次の診療の時までずっと覚えているというのはなかなか難しいですよね。
しかも、とっさにそれが出てくるかというと、さらに難しい。
なので、必要なタイミングで相談できる相手として、チャットボットを利用するということです。

昔の人工知能というと、決められたことしか話せなくて、それ以外のことは「その質問はインプットされてません」って感じで突っぱねる感じだったと思います。
なので、「人工無能」なんて呼ばれてたりしました(私が中学生くらいの時は)。
だから、そんな相手に相談してもストレス溜まるだけだろうなんて思うかもしれませんが、そうではないようです。

今のチャットボットは冗談すら言ってくれるようです。

今のチャットボットは会話の中で冗談をいうこともできるようですよ。
確かに冗談を言うという機能は診断に直接必要ではないのですが。
気持ちをリラックスさせてより診断しやすい状態に持っていく一つの方法にはなりますね。

とはいえ、この冗談を言う技術が、一つの限界を示すこともあるそうです。
「冗談を言うことが目的と合っているとは限らないから」となっていますが。
これ、冗談が好きな人と嫌いな人を見分けられないからかな?と思っています。
冗談で気持ちが楽になって診断が進む人もいれば。
冗談で苛立って診断がやりにくくなる人もいるでしょうからね。
その辺り、人であればその話し方とか表情などで経験的に、そして瞬時に判断するものだったりします。
もちろん、間違うことも多々あるんですけどね。

チャットボットだけが医療分野におけるAIの進歩ではない。

チャットボットが目新しいのでそこにだけ目が行ってしまいます。
お題にチャットボットという言葉がありますし当然ですが。
それだけが医療分野におけるAIの活躍の場というわけではないようです。
それについては、次回以降で触れることにして。

今回はこれまでとします。
このシリーズの最後に、私が感じた人とAIの今後ということも少し触れてみたいと感じています。
大抵の人は明るい未来だけじゃないといってしまうでしょうし。
私もそうかもしれないと思いはしますが。
でも、今の段階であれば、明るい未来だけを考えていてもいいのかもしれなな、と考えています。



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