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【取材報告】花束と写真でデパートの夜の顔を引き出す「(NIGHT)DEPART-あらゆるところに花束をー」

近々自分たちでも準備していることもあり、クラウドファンディングによるアートプロジェクトの情報にも敏感なこの頃。

映画監督でありながら「赤崎水曜日郵便局」「ポイントホープ」などのアートプロジェクトも手がける遠山昇司がディレクションする「夜の百貨店の見知らぬ顔をのぞきみる。大丸東京店× MOTION GALLERY アート第一弾」というプロジェクトが目にとまり、クラファン経由で参加してきました。東京駅北自由通路ユーザーですしね。

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複雑な仕組みや座組みについてはクラファンのページ公式サイトを見ていただくとして、やっていることはけっこうシンプル。芸術祭とのタイアップによる、ショーウィンドウの展示です。その題材が閉店後のデパートということで、そこを体験型にして開き、クラファン経由でライトなアート体験として購入できるようにした、といったところでしょうか。

ショーウィンドウと、レストランフロアの12Fにもある展示はフリーで見れるのですが、橋本は7000円の「6/22(土)NIGHT EVENT 優先席+大丸東京店お買い物券(2000円)付き」のクラファンに申し込み、トークイベントに参加してきました。

NIGHT TALK EVENT<第二夜>
日時:6月22日(土)20:45~21:30
場所:大丸東京店 1階婦人洋品売場側イベントスペース横
ゲスト:玉井夕海(歌手、女優)、芹沢高志(P3 art and environment 統括ディレクター)

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まずは企画担当の武藤さんよりプロジェクトの説明。大丸東京では、アートに関わる初めての企画だそうです。1日に11〜15万人の入店者をほこる場所の魅力化を推進していきたいということで、さいたま国際芸術祭とMOTION GALLERYと協業、という表現をされていました。

トークは芹沢さんが、展示会期初日に行われたという、ナイトツアーで見た夜のデパートの印象や、それとプロジェクトをどう重ねて感じたのかなどを語ってくれるところから始まりました。こういったお話しが本当にうまい方です。手紙や公衆電話というオールドメディアを使ってきた遠山さんだけれども、花束に目をつけたのもその延長に文脈があると言えそうだとのこと。

遠山さんは、さいたまもテーマが花なので、それをメディアとして使おうと思ったこと。それ自体がもつ物語性を生かした演出のできる企画にしようと思ったこと。映画と同じようにロケハンは自らしつつも、写真を撮った田村尚子さんに細部はまかせたなどなど、プロジェクトの狙いやメイキングを詳しく解説していました。

玉井さんも入って、花と日常、人との関係についての話。美しさ、楽しさが求められがちな祭やアートが目立つこの頃だけれども、そうでないアプローチがもっとあってもよい(今回のプロジェクトはそちら寄り)などと話が広がり、盛り上がっていました。

展示は6月27日(木)まで行われています。最終日にはクラファンの数だけの花が束になってショーウインドウに加わるそうです。

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