ディープ・ダイバー2041【完全版】

プロローグ

炎上する市街地を眺める。横転した車にガラスの割れた店。散乱した張り紙に意識を集中する。数は…3体。間違いない。『ノード』だ。

『隠れ層』からやってくる奴らは実体を持たない。光学、熱流センサにも映らない。俺たちの住む『出力層』から『情報』を啜り上げ、糧としているのだ。異次元の侵略者に世界は大混乱に陥り、人類は為す術もなく敗北した…はずだった。

軍事機密の深層解析ツール『ディープ・ダ

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ワールド オブ ライディング・ホッパー(2):アライランス(五大企業)

ライディング・ホッパー 総合目次

アライランス(五大企業)

大崩壊後の混乱の中から、国家に代わる体制を独自に築いた連合統治機構がアライランス(五大企業)である。アモウ・オート・インダストリアル、カナズミ・フィナンシャル・グループ、ロバート&ウィルソン・インターナショナル、アストラル・バイオサイバネティックス、巽建機から構成される。各社は以前から本社機能を地方に移しており、大崩壊直後の大混乱にも

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第四話 焼かれた玉座の先を望む男

騎士の兜《マクシミリアン・ヘルム》から噴き出る鮮血を、玉座から降り注ぐ炎が燃やす。
 目を潰され泣き喚く〈鉄の騎士〉が血に伏し、やがて動かなくなったのを確認すると、〈王の公吏〉は鎧通し《メイル・ダガー》の血を拭って鞘にしまった。
 〈鉄の騎士〉は強く、そして強靭だった。だからこそ、幾度殺されても立ち上がり、そして無数の王たちを屠ってきた〈簒奪の王〉を打ち倒し、復讐の誓願をここに果たした。
 焼かれ

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第三話 全てを焼き尽くし、〈祝福の火〉をまとう王

瓦礫の山と化した王城、焼かれた屍体が絨毯のように広がる玉座の間で、玉座と男が燃える。
 燃える玉座に独り佇む〈簒奪の王〉は、崩落した天井から覗く空をぼんやりと眺めながら、溜息をついた。
 靄がかった白煙に覆われた空に、薄い太陽が朦朧と揺らめく。風の哭き声すらない空は無味乾燥で、何の面白みもなかった。
 血の雨が恋しかった。滅んだ世界は、あまりにも退屈だった。
 早く来い──〈簒奪の王〉は、炎に舌を

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第二話 国を滅ぼされ、復讐を誓う騎士

炎が、暗闇に揺れている。
「お目覚めですか?」
 声がした。ぼんやりと澱む暗闇に焚火の灯りが浮かぶ。
「よく寝むれましたか?」
 そのそばに座る焼かれた細身の男が、こちらを覗き込んでくる。
 目を覚ました〈鉄の騎士〉の前で、〈王の公吏〉がうっすらと笑う。周囲では今回招集された他の三人──〈幼い老魔女〉、〈雷神の子〉、〈山犬〉──が、それぞれ距離を取って、石畳の上の焚火を囲っている。そしてその背後、

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第一話 生ける玉座

玉座が燃えている。

 黒煙をあげる炎が玉座を燃やす。焼かれた屍体が絨毯となって広がる玉座の間には、焦げた死肉の煤と、むせ返るような死肉の焼ける臭いが充満し、そして新たな戦いで飛び散った鮮血と臓物が無造作に積み重なる。
 今や王城にかつての栄華は微塵もない。焼け焦げた廃城の石壁は瓦礫と化し、崩れた天井から覗く空からは、しとしとと血の雨が降る。

 燃える玉座には誰もいない。その無人となった玉座の前

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ワールド オブ ライディング・ホッパー(1):大崩壊とライディングギアの勃興

ライディング・ホッパー 総合目次

大崩壊について

大崩壊とは、現在から50年ほど前に世界規模で大陸の形が変わるほどの大地震が起こり、陸海空あらゆるライフラインが寸断された現象である。これにより国家体制が崩壊し、日本列島は首都圏を中心に、略奪や暴動が起こる無法地帯と化した。その後、自衛隊の一斉蜂起などの事件を経て、現在はアライランスの企業5社が分割統治するようになった。各社は独自の政治経済体制を

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ディストピアとポストアポカリプス

今日も今日とてディストピアとポストアポカリプスは混同されている。
両者は全く違う概念であるにも関わらずである。簡単にまとめてみよう。

そもそもユートピアとは、1516年のトマス=モアの著作に登場した理想国家の名前であるが、この時すでに財産の私有を廃する共産主義的管理社会としての側面を持っていた。ユートピアの語源はラテン語の「どこにもない場所」であり「無可有郷(むかうのさと)」が正しい翻訳だが、よ

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