ページ176 『やりたいことをやる』大変さ

かくあるべきという価値観

 僕の人生で出会ってきた人間の中には『私はこうする』という芯のある人が必ずどの時期にもいた。
 幼稚園の同級生は弁護士になったりパイロットになったり。小学校からの幼馴染は一人はアートの世界に生きて、一人はNPOで活動に生きている。中高の連中も学校の先生とかにはなっていない。仕事関係では一緒にしていた子が辞めて、今やテレビCMに出ていたりする。
 やりたいことをやって生計

もっとみる

【戸惑いと舞い(7)】

予選が開始する。予選からピックアップされた十六名がさらに優勝をかけて戦う。優勝すれば日本代表を決定する本戦に出場でき、それに優勝すれば今度はアジア大会、そして世界大会へとコマを進める。

 私は予選をあがり、そして一回戦目で、元日本代表のダンサーとあたり、ベスト16で敗退した。呆気ないほどの展開に、思考がついていかない。現実はただ過ぎ去る笹船のようだ。

 二回戦がはじまるまで、ほかのダンサーたち

もっとみる

比較まみれの世界で、心を傾けるは誰の声

-----------------------------------------------------------------------------
人は生まれながらに7つの大罪を持っているらしい。
生まれてすぐに7つも罪を背負わせられるから、人生とはこんなにもままならず世知辛いのかもしれない。

罪の一つに"嫉妬"というものがある。

"嫉妬"は他者との比較が生んだ手のつけられない感情だ。

もっとみる
ありがたや。お礼にTwitterで猫の画像を送りつけてもよろしいか。
17

嫉妬の後ろには本当の望みが隠れている

他人を見て羨ましいと思うことがある。

他人と自分を比べて焦ってしまうこともある。

一見そういった感情は「ネガティブ」なものだと捉えてしまいがちである。

だけど、その後ろにあるのは「自分もそうなりたい」という願望なのではないか。

「自分もそうなりたい」けどそうなっていないから羨ましいと思うし、

「自分もそうなりたい」けどそうなれないから焦ってしまう。

嫉妬の後ろにはいつだって「自分もそう

もっとみる

【戸惑いと舞い(6)】

まあ、気になるよなふつう。

 偽る必要はない。

 どこにいるだろう。

 螺旋階段をぐるっと回ると、シモベはまさにその螺旋階段に腰掛けていた。

「なにしてんの」下のほうから声をかける。

「休んでた」シモベは言った。夜空と同化している。動く気配がない。

 すこし考えてから階段をのぼり、二段下に腰掛ける。「バトルやってるよ」後ろ手に体重を支える。「でないの」

「きょうはいい」

「いつもは

もっとみる

【承認欲求がらみで旦那さんに相談したら、回答があまりに的確すぎたのでメモ✏️】

9月14日15日に主催するイベントのことで、
気持ちが苦しくなってきて旦那さんに相談。

私「9月のイベント、
たくさんの人に伝えたくて
いろいろ投稿しよんやけど、

けっこうええこと書けたと思った投稿でも
反応薄かったりしてつらい。。

他の人は友達もいっぱいでさ、
「いいね」とかもめっちゃあって、
影響力もすごくて、

あたし、なんかちっぽけやなって
悲しくなってきた。。」

旦那さん「大丈

もっとみる

感情

ここ数ヶ月ずっと悶々としてて、正解ばかりを探していた。
そもそもあたしの探そうとしている問いに答えなど存在しないし、答え探しをすること自体間違っている。一昔前、自分探しの旅など流行ったが、いや、今も流行っているのか、自分の人生に答えを見つけようとする行為そのものがすでに破綻していると思っている。人間偶然生まれてきたのにそこに意味なんてないだろう。
安心できる材料として、縋るものとしての自分探しなの

もっとみる

【詩】非(あら)ぬ人たち

来る人は来る 残った人が残る

だから無視している訳ではない、と

すでに招待状を開けた あなた方の高笑いが騙る

手を引く母 新聞を取っている父

踊りと作法の遺産で飾り立て 臨む

カトラリーに映る顔は 封を切るナイフを使えない 

招待状ごと破ってしまう手を見たことがあるのか

アフリカの露店で買ったというペンキ絵を見上げ、ほくそ笑んだ

大きな鳥が蛙に喉を絞められて涙目

蛙の頭はすでに鳥

もっとみる

【戸惑いと舞い(5)】

殴ってやってもいい場面かな、場面だな、と手のひらをぐーぱーさせる。それはそれとして、リーダーがこんなこと言うのはおかしいな、といった引っかかりも覚える。リーダーの口調からはどうにも演技がかった、如意棒ぶんまわすなんかすごい猿を手のひらのうえで転がすような、軽薄を軽薄で塗ったくったような響きが感じられた。

「もしかしてだけど発破かけてるつもり? やめてほしいんですが」

「お、敬語になった。怒って

もっとみる

【戸惑いと舞い(4)】

「シモベちゃんは天才なんだろうね。だからできて当たりまえのことを言語化するのが人並み外れて苦手なんだわ。教えるのにもスキルが必要、天才であるほど他人に教えるのが下手なのが道理」

「教えるのが上手な誰かさんはじゃあ」流し目する。「凡人オブ凡人ですね」

「鍛練を積んだと言え」

 せんせーあざーしたー。

 ほかのダンサーたちが新参者に頭を下げている。照れくさそうにするでもなく飄々と戻ってくるとシ

もっとみる