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オンナ狂(前編)

私に跨った女たち

オンナ狂(後編)

私の誕生日は覚えてないが、初めて見た服、髪型、ネイルの色だけは覚えてる。給湯室で珍しく会って、30秒ほど二人の無言の時間。マスクの下で笑みを浮かべながらコップを洗う私を、ちょっと離れたテーブルで右肘に体重をかけ見てる。他の人が来て、軽く私が話し、私が去ってからkが話す。時間の色。

2年前

最近のご飯

2年前

「鼻歌歌って機嫌がいいな」と夏の神が料理中の秋の女神を茶化す。「野菜や果物を触ってるだけで、楽しいの」と、夏の神の口にビーツを放る。春の女神が「それはわかる。お花を見てるだけで幸せ。で、あなた達は?」と微笑むと、「量子力学と筋トレ」「強いて言うなら文学ですね」。誰か言わずもがな。

2年前

「あなたは可愛い」。春の女神は秋の女神にベゴニアのハンギングを差し出す。花を受け取り、耳元で「あら、私はあなたの少女性を誰よりも愛でてるのよ。隠しても無駄」と囁きながらピオーネを口に一粒入れ、クスっと笑う。春の女神は寒椿のように紅潮した。「俺も欲しい」「私は遠くから見てます」

2年前

朦朧の中で

2年前