画像版は疲れたら急にやめる場合があります

怪獣をつかう者 画像版 223話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

彼女はまったく動こうとせず、静かな水面をじっと見ていた。
「ここは天然の温水プールです。水は温かいし、壁と屋根もある。今は夏だから分からないでしょうが、冬はものすごく暖かく感じます。ここから出たくなくなるほどです。それでもユウちゃんにとっては、かなりつらい寒さです

もっとみる
9

怪獣をつかう者 画像版 222話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

水面の全貌が見えてきた。想像よりも遥かに広い。池というよりも、地底湖、とでも言いたいくらいの広さだ。岩の天井がまるで吹き抜けのように高くなっていて、一部に隙間があき、そこから外の光が入っていた。

ほの暗い水は、とても透き通っていた。

女は水際よりも10歩ほど手

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 221話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

「だからその、ブリーダーの人と、あとは、クソどもが雇った映画屋さんですよ。それを見て来たんでしょう?」

「あの怪獣の人たちですか」

「そうなんでしょうね。ボクは見ていませんが」彼女はものすごく冷たい口調で言った。

「なぜ、自分のこと『ボク』っていうの?」伊東

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 220話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

「…懐中電灯をつけっぱなしにしておいて。あ、一応フィルターをかけてますが、明かりをユウちゃんに向けないでくださいね」

神白と伊東が一本ずつもらった懐中電灯には、赤いセロファンが張り付けてあった。

「大きいの?」伊東は聞いた。「いつから飼ってるんですか? 種類は

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 219話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

「速くなくたっていいんです。ただ、自分の足できびきび動いてくれれば」彼女は四角いバッグを背中側に回し、さっさと梯子を下り始めた。

穴の底は思ったよりも近かった。ぎりぎり、神白の背丈よりは高いくらいのトンネルが、やや下りに傾いて続いている。天然の洞窟のようで、剥き

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 218話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

トモルが助手席の窓から顔を出した。「おい。どうすんの?」

「お前も来たいとか言わないよね」神白は言った。「この中にワニがいるらしい」

「ああそう。写真と動画、よろしく」

「おぶってってやろうか?」

「ダメです」と、女が鋭く言いながら、懐中電灯を渡してきた。

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 217話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

神白はゆっくりと、そのすぐ側まで歩み寄った。
彼女のずらした蓋は、雨水用のマンホールよりは一回り大きく見える。それでも、穴は人が通るための道としてはかなり狭い、暗い縦穴だった。剥き出しの土の壁に、手作りと思われる木の梯子が立てかけられ、底は暗く沈んでよく見えなかっ

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 216話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

「どうするも何も……」神白は、彼女に聞きたいことが山のように湧いてきて、言うべき言葉を決められなかった。

「ユウちゃんを見たいなら、見せますよ」と、彼女は言った。「そのために来たんでしょう?」

「そうだね」と伊東は言った。「見れるの?」

「いいよ。ただ、『中

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 215話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

「思ったよりも小さい村だね。もっとぐるぐる回る羽目になるかと思ってたんだけど、分かれ道がなさすぎて。私道だとは知らなかったです。……ここにワニがいるの? それとも、君の自宅?」

「この山にいる。中に」彼女は言った。「家で飼えるような大きさじゃないです」

「見せ

もっとみる

怪獣をつかう者 画像版 214話

#画像版は疲れたら急にやめる場合があります 
テキスト版 3章-4 の分割・再投稿です。

--------------------

「どこから来たの?」
彼女は神白と伊東を交互に見ながら聞いた。

「宮城県」伊東は物怖じせず近づいて行った。「ここに余所者が来るのは珍しい?」

「だってそこ、私道だよ」彼女は神白たちが来た道を真っ直ぐに指差して言った。「うちの私有地」

「そりゃすみません。真っ

もっとみる