B面

『その雨滴のこちらがわ』-B面-

「でさぁ」

ピンクのワンピースを着た彼女が、席の向かい側でネイルに貼りつけた疑似ストーンをいじりながら言った。

「私の誕生日、来週の週末なの」

へぇ、と相槌を打って、じゃあその日に会おうか、と誘う。

「実家に帰るんだよね」

彼女はカールした軽い茶色の毛先をくるんと指に絡めた。

「じゃあその前の日はどう」

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オフィスに「おつかれさま」という声が上がる。
この日最も遅くに帰

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嬉しい!
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第87弾「陰気」

ハーイ!みんな元気?あたしけいご。

87曲目はこれ。陰気。作詞・作曲は『Inki Kids』の稲村彰人と坂爪圭吾。です。この歌詞の素晴らしいところは「ほんとは仲良くなりたい?、いや今のあなたとは無理ッ!」ってところ。人格を否定しているんじゃなくて、ただ、いまのあなたの状態では仲良くなることはできない、というニュアンス。伝わるかな???あたし、こういう気持ちになること、すごーくある。

「陰気」 

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死んだ後、よい人は天国、わるい人は地獄、普通の人は中国に行きます。
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B面をもちたい

「土日の時間使って、これ作ったんだ」と同僚が漫画を見してくれた。土日を使ってというパワーワード。僕は土日は昼まで寝て録画していたゴッドタンと日曜チャップリンを見て、気づいたら大体終わっている。その土日のことを言っているのだろうか。

実際に土日を使って作られたその漫画を読んでみた。内容が素晴らしく、自分と同じくらいの業務量をこなしながらここまでの創作活動ができたことに驚いた。

「平日も仕事終わり

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たそがれ時のこいきなRADIO vol.13

令和になっての一発目の更新になります、第13回。
「たそがれ時のこいきなラジオ」
東京と仙台より不定期に発信しています。
詳しくない!どうしようもない!
そしてちょっぴり切ない!昭和の懐かしい
お話しにどうぞおつきあい下さい。

VOL.13のお題
◆昭和の夜人知れず泣いたシリーズ
飛行船ヒンデンブルク号爆発事故
◆あこがれの・スター・ふぉー・ミー
ピンクレディ
◆あ~。そういえば 1
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Project / SIDE B 018 : 薄羽

薄羽

かつて「東国随一の駿馬」と噂された栗毛がいた。名を薄羽(うすばね)という。今も半島の名として残る一族の棟梁で、源頼朝の右腕ともなった三浦義澄が愛馬であった。義澄は伊豆で挙兵した頼朝に従って奮戦するも、平氏方の畠山重忠、江戸重長らが本拠の衣笠城に押し寄せると、城を捨て、海を渡り、安房国(千葉県)へと落ちのびんと画策する。浜に小舟を五艘繰り出し、義澄もそのひとつに乗り込んだ。畠山の追手が迫り、

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Project / SIDE B 017 : 溶ける

溶ける

アイツは酔っぱらうといつも、
めちゃめちゃ楽しそうに
波の向こうの世界について語りだす。

桃とマンゴーを足したような果物があって、
裸の女とヤシ酒と、あと何だっけ。

で、俺たちは日がな一日サーフィンして、
酔っぱらって寝て起きて、サーフィンする。

あとは時々、無我について考えるんだってさ。

Photo by Kentaro Kamata (His FB page)

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Project / SIDE B 016 : Flower

Flower

ええ、モデルの人生は儚いものですよ。無我夢中でお仕事していたら、あっと云う間に歳を重ねているんだもの。わずかな間だけ咲く花のようなものね。サクラとか、シャクヤクとか。きれいに咲いていれば、立っても座っても褒められるのよ。でも花も人間も、そう長くは咲いていられないでしょう? 胸の奥に不安を抱えながら、勉強をして、技術を磨いて、どうにかやっていくの。鏡の前で髪をとかして、にっこり笑って

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Project / SIDE B 015 : Highways of My Life

Highways of My Life

長く降り続いた雨が上がり
ラジオのツマミを回して
調子の上がるステーションを探す

車はやがてハイウェイに入り
前を走るトラックの荷台が
いまにも転げ落ちそうに揺れる

いつか見た風景 雨上がりのドライブ
不思議と気が合った クルクル髪の子を乗せて
古いR&Bを聴きながら かすれた裏声で歌うんだ

こんな空の夕暮れに 過ぎた話を思い出している
君はもう別の

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Project / SIDE B 014 :最期の真実

最期の真実

ご覧のとおり、私はもう長くありません。この世の最期に、私と相棒だけが知っている真実をお話ししようと思います。と言いますのも、相棒は心労の故か発すべき言葉を失ってしまったからです。元は健康的な黄色だった肌も、すっかり緑色になってしまいました。つまりこの真実を皆様にお伝えできるのは、いまやこの私しかいないのです。そもそもなぜ私たちのような者が、この寂れた温泉街で息をひそめて暮らしているの

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Project / SIDE B 013 : Cogito ergo sum

Cogito ergo sum

世界はとても複雑に見える。
けど、意外と単純な気もしなくはない。

わたしはよくわかりやすいと言われる。
けど、意外なことを考えていたりもする。

何かがわかったような気がして、ふと目を閉じる。
涙がこぼれだしそうで、笑いだしそうで。

しばらくその心地よさを味わってから、
わたしと同時に生まれた姉妹たちに天啓を伝える。

わたしたちは生きているのだと。

Pho

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