除毛 除あたし

真夜中の4畳半。
下弦の月がこちらを見下ろしてる。

薄ピンクの柄がついたカミソリ、
月の光のもと
すねに沿わせる。

ゆっくりと
あたしが削られていく。
このまま髄まで、
あたしの芯まで剃り切ってしまったらいいのに。

夕飯にスライスした新じゃがみたいにね!

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足の甲のファンタジー

真昼の下り電車に乗った。
車両には五人くらい、
私の右斜め前に40くらいのおじさんが座ってた。

仕事が休みなのか
ラフな服装。
青地に赤の鼻緒がついたビーチサンダルを履いてる。

足の甲の部分、
なんか気になると思ったら
黒やグレーや白の毛がぼわっと生えてた。

なるほど、

と眺めてたら
自分の甲がムズムズ
ツンツンと活発になってきてる気がした。

なんか生えてきちゃうんじゃな

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裸婦の絵

裸婦の絵を見た。

絵から5mくらい離れたところに、
白い革張りの長椅子があって
そこで30分くらい眺めてた。

修学旅行で来たのか
遠足で来たのか
小学生くらいの子供達がこちらへやってきた。

裸婦の存在に気づいて
ちらちらとみる班の子に

「そんなにみちゃだめだよ!」
と男の子。

そそくさと裸婦と私の間を通り抜けていった。

そういえば幼い私たちにとって
裸とか、露出した性とか、
なんだかと

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イチョウの隙間の信号機

そろそろ日差しがきつくなってきた。

近くの大通りの横断歩道を自転車で渡るとき、
信号が赤だと暑くてイチョウの木の影で待つ。

ちょうど私の目の前。

信号に重なるように枝葉が揺蕩うから、
青になるまで
揺れ動いて時々生まれる葉っぱの隙間から信号をチラチラと確認する。

初夏である。

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褐色の月と愛

真夜中の手前、
褐色がかった月に向かってちょっとした願いを語りかけてみた。
きっとそんなこと、
今朝便座に座りながら本当の愛に出会えるかどうかを考えたくらいに無意味かもしれない。

それでもフランス映画みたいな、
アメリみたいな、愛を得てみたい。
疑いのない愛を!

小学生のときに繰り返しみた夢で
後ろから優しく抱きしめられたことを思い出した。
柔らかな気持ちになって、
これが愛を受ける心地なんだ

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不変の時の流れを鳴く

フランス菓子店でバイトを始めた。

大量のケーキを箱詰めするときも、
手が滑ってメッセージプレートがスポンジに食い込んだときも、
次から次へと客がパンオショコラを注文するときも、
店内の右手、
大柱にかかってる鳩時計は毎時変わらず時間を教えてくれる。
一秒もずれない。

終業1時間前、
ぼーっと窓の外の看板を眺めてたら今日5度目の鳩時計が鳴った。
その瞬間、
恐ろしい震えの中にある柔らかい和らぎを

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ホチキスの歯

白くて細い蛇。
ジャングルみたいな、熱帯雨林と針葉樹林が混ざったみたいな、
不思議な森に現れた。

大人しいから優しく手に持つと
二本の長い歯がホチキスになってた。
ホチキスの芯が蛇の頭から突き出てた。

「がちゃっ!」
気づいた時には
もう遅い。

痛っ

という瞬間目覚めた。
そんな夢の話。

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true color

Mochian Okamoto

00:00 | 00:30

あらゆるものは
そのもの単体で
成り立っているわけではない

一つの色彩も
無限の光の下
果てしない可能性の中で
複合して生まれうる

真の色彩も
その環境
季節【時間】
によって
様々に変化する

そして
何より

それを見る人の
心の在り方
に依って
決まるのだ

少しテクスチャー硬めの白アジサイも上げておきますね。