肩の上 つなぐ右手に 初夏の熱
日傘では 隠しきれない 多幸感
桜並木 毛虫怖れて ランニング
オリーブを 植えかえる空 晩春の
フォーク持て カップヌードル 春更けて
葉桜が 覆うぼくらの 昼時間
こどもの日 突風往なし 強かに
柏餅 自分のために おじいさん
春驟雨 にしては少し 冷たいか
白ツバキ こぼれる道で つなぐ指
二重あや 街灯に光る 春の終わり
参道に 春の木漏れ日 出たくない
繁華街 参道 晩春 朝抜けて
霧雨に 眼鏡をさらす 四月ばか
満月は 昨夜だけれど 酔う春よ
傘を干す 夏日始まる ベランダに
歌声は 春の幻 脳に満つ
水泳の 後 肩 タオル 理解 社会
たらればを 胸にしまいて 梅を抱く
仮入部 月曜は雨 「仮」取れず