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「僕は楽しいからそうする」。大学の外で研究する「在野研究者」たち

”なにかおもしろいことが生まれる可能性はアカデミアのなかにもあるだろうけど、在野や世間にだって同じくらいある。その区別も今となってはどうでもいい。僕はどっちにも存在している。学びはどこでもできる。何度でも始めなおせばいい。僕は楽しいからそうする”
(『在野研究ビギナーズ』逆卷しとね 「第一二章 彷徨うコレクティブ」より)

「大学に属してませんけど、なにか?」
そんな帯文の本が話題です。「在野

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「満足度60%がこのあと10年続くって地獄じゃないか?」 私たちがキャリアに悩む本当の理由

「私がやりたいことって、なんだっけ…」「ここにいてもいいのかな…」

生きる上で、仕事の悩みはなかなか尽きません。今の会社でがんばるべきか、転職すべきか、それとも独立か……。将来に不安を感じることもあるでしょう。

そんな悩める人々が週1回、平日の昼間に集まるスナックが東京・麻布十番でひっそりと看板を出しています。その名は「スナックひきだし」。

カウンターの中でお客さんの話に耳を傾けるのは、人材

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「本のない家」で育った私が、ブックデザイナーになったわけ。

『クイックジャパン(太田出版)』、『文藝(河出書房新社)』、『生理ちゃん(KADOKAWA)』など人気タイトルを数多く手がけてきたブックデザイナーの佐藤亜沙美さん。装丁や本づくりへの思いを語ってもらった。

そんな佐藤さんは意外にも「本のない家」で子ども時代を過ごしたと話す。それでも本づくりに携わる仕事に就いたのはなぜ?

本はルールをちょっと外すと刺激的になる

佐藤)学生のころに、デザインの勉

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人気ブックデザイナーが考える 「いい装丁」とは?

本好きなら、気になっている人も多いはず。装丁家という仕事。

装丁に込められた思いを知りたくて、人気ブックデザイナー佐藤亜沙美さんのもとを訪れた。

佐藤さんは2006年から8年間、デザイナー祖父江慎(そぶえ・しん)さんが代表を務める「コズフィッシュ」に在籍。2014年に独立し「サトウサンカイ」を設立した。

2016年からは『Quick Japan(太田出版)』のアートディレクターになり、その後

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この世界にあえて身を投じた。七宝焼きの名門“ゴダイメ(五代目)”の覚悟

6月1日、即位からほどない天皇皇后両陛下が、初の地方訪問で訪れた場所がある。愛知県あま市七宝町。金属にクリスタルガラスを焼き付ける伝統工芸品「尾張七宝(しっぽう)」で知られる地域だ。

かつて美術宝飾品として人気を博したが、時代の流れとともに状況は激変。最盛期は同町に200軒あった窯元も、現在では8軒まで減った。

「存在を知られないまま音もなくひっそり消えていくなんて耐えられない。ただ作ってるだ

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"才能"に囲まれて「心が折れた」。そこから自分の強みを見つけるまで。

話を聞いたらいろいろ出てきそう。なんだか、ほじりがいがありそうだ。ABEJAには、そう思わせる人たちがいます。何が好きで、どんなことが大事だと思っているのか。そんなことを聞き書きしていくことにしました。

1回目は、中川裕太さん。

大学時代、友人たちに、頑張っても追いつけない気持ちをいつも抱えていたそうです。「ああ、僕はこんなにアイデア出てこない」と。そこから自分の強みをどう見つけられたのか。聞

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半径5メートルの違和感を声に出したら、社会のデザインにつながった。

平本沙織さんは、いくつも肩書をもっている。3Dプリンタ専門家、PR・マーケティングコンサルタント、会社役員など。

最近、そこに「ソーシャル・アクティビスト」が加わった。

2度の転職、副業、夫婦起業。自由なはたらき方でやりたいことをかたちにしてきた自分が、妊娠した途端、育児の規範や制度の「はずれ値」にいた。

「詰んだ」といったん絶望してから、胸にしまっていた違和感を言葉にのせ、仲間とつながり「

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カウンター・カルチャーの歴史と思想から見えてくる、人間中心のコンピューターの起源

社会を大きく変えた情報テクノロジーが普及した時代をジャーナリストとして40年もの間、見つめてきた人がいる。

服部桂(はっとり・かつら)さん。

私たちが普段使うパーソナル・コンピューターが生まれた時代の空気や影響を与えた人々、それらも含めたテクノロジーの進化をどうみているのかを自在に語ってもらった。自著、コラム、訳書を織り交ぜながら紹介する。

服部)私は1951年生まれで、団塊のちょっと後で戦

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なぜテクノロジーを詰め込むと心が離れるのか。

8月末に一般向けの販売が始まった「LOVOT」(らぼっと)。

数十億円もの開発費を投じ、人に「かわいい」と思われることをひたすら追求して生まれた家族型ロボットだ。初期出荷分の予約は開始から3時間で埋まったという。

機能を盛り込むほど、人の気持ちが製品から離れていく。LOVOTの生みの親・林要さんは、そんな経験があったと語る。

だからLOVOTにはあえて入れなかった機能がある。

生じた余白に

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AIベンチャーの海外進出。ミス連発の私に上司が教えてくれた「コケて学べ」

社員数十人のベンチャーでも、海外で成功できるのか。私が転職したAIベンチャー企業「ABEJA」は2017年に、初めて海外へ進出しました。国内事業すら安定していない状態で、かつ転職間もない私がまさかの海外法人立ち上げの担当に。

人脈、経験、英語力、全部ゼロ。シンガポールに単身乗り込んだ上司と、東京に残った私で試行錯誤で仲間を増やし、結果を出すまでの2年。ベンチャー企業による海外展開の「リアル」を伝

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