悲しみは全て俺が背負う。 いつも彼はそんな人だった。 私の悲しみは半分こじゃない。 彼は私の悲しみ全てを背負ってくれようとする。 目に見える優しさばかりに気を取られて彼の不器用なまでの優しさを見ようとしなかった 心の音に耳を傾けて。わたし。 忘れちゃダメだ。 桜の時期までもう少し
ついつい考えてしまうんだ たとえば弟をやむなく堕胎した時 あたしの保育園最後のお遊戯会を台無しにされた時 醤油の瓶を投げられ失明しかけた時 あの時に逃げていてくれさえしたらって なのに 何事もなかったようにあの家に帰って 何事もなかったように生活してた いつかいつかって云いながら