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【虚報#075】昼寝をするつもりが寝そびれた。随分酒も入っていたので風呂で寝落ち、気がつくと排水口から下水に流れ出ていた。「困ったなあ」と思ったが水はぬるくあたたかく、さらなる眠りを誘ってくる。次目覚めたときには100均の土となりよくわからない植物を抱いていた(24/01/09)

3か月前

【虚報#070】胃に肉(1229)の日なのでたんと肉を食おうと思った。「それ、いい肉(1129)の日も言ってませんでしたか」今日に限ってはどんな肉でもいいのだ、と精肉店から強奪した生肉を頬張りながら逃げた先は100円ショップ。肉らしきものが朱肉しか見当たらない(23/12/29)

3か月前

【虚報#069】よい感じの古いやかんをいただいてきた。中がすっかり錆びついているので調べた通りクエン酸液で炊き、重曹で炊いて歯ブラシでかき回すとなかからサビとも汚れともつかないものがどろどろ出てすっかりキレイになる。世界中の汚れがポットの中の排水口に流れていく(23/12/27)

3か月前

【虚報#074】新年の、抱負。昨年末に買って食べきれずに冷凍庫に入れた豆腐のことを思い出した。充填豆腐なので膨張破裂しているだろうか。一度凍らせた豆腐は麻婆豆腐にしていいものだろうか。豆腐は何にも云わないし、豆腐の気持ちもわからない。遠ふに行きたい。そう思った(24/01/06)

3か月前

【虚報#067】人形町駅の改札を抜ける前から24時間券のタイムリミットは過ぎていたものの無事に水天宮駅乗り換えを完了した。「わはははは、無敵無敵」図に乗っている中年に他人の幸福をめざとく探知して寄ってくるぶつかりおじさんの肩が直撃。24時間券は虚空に消えていく(23/12/23)

3か月前

【虚報#073】今年は活動開始30周年となる(ここはガチです)。だったら記念に何かを、と考えはした。だがしかし、単に名声を得たいとかウケたいというだけで本質は空虚なのであった。空虚を突き詰めるとどうなっていくのか、そこにいくらかのワクワク感はあるのかもしれない(24/01/05)

3か月前

【虚報#072】こういう時こそスマホを手放したほうがいい。というわけで森の木陰で目をつぶってじっとしていると、普段考えないような目を逸らしたい現実が思考に押し寄せてくる。ああ、これならタイムラインを眺めていたほうがマシなのかもなぁ、と目を開けると熊が立っている(24/01/03)

3か月前

【虚報#065】寒い日に大便をしていると、便器の冷たい水の中でも便の奥にはまだ体内のぬくもりがしばらくは残っていて、下水に向かう中でだんだんと熱を失っていくんだなぁ、などということを考えて切なくなっているところを、逃げてきた落ち武者にばっさりと背中から斬られる(23/12/20)

4か月前

【虚報#064】早朝から散歩中の黒柴(と人)を見かける。本人(犬)は便秘気味なのか、少し座ろうとしてはまた立ち上がるのを繰り返している。気の毒になあ、と思ってみているとやおらぷーっと長い長い屁をしはじめた。犬はみるみる縮んでいって犬の骨格でない何かになっていく(23/12/19)

4か月前

【虚報#063】久々に中野ブロードウェイにやってきた。土曜日ということもあって1階や2階はずいぶん変わったが、4階まで来るといつもの静謐に満たされる。そうそうこれこれ、20年前と同じ空気を全身の毛穴から取り入れる。人間としての皮膚がぼろぼろ落ちる。産土の肌触り(23/12/16)

4か月前

【虚報#062】いまひとつここ一週間の記憶がない。虎になって竹林をうろついていたのかも知れず、家に引きこもって陰茎ばかりいらっていた気もする。ずっと面倒くさい本をなんとか読み解いていた可能性も捨てきれず、ものとして残っているのは鍋いっぱいのモツ煮と中華煮ときた(23/12/16)

4か月前

【虚報#061】知っているアイドルがスピード離婚をした。「まぁ添ってみて初めて分かることもたくさんあるからなあ」すでに娘を見る親の気分であった、とこういうことを書きながらアイドルVTuberの雑談を聴いている。娘同士が楽しく話している。おっさんは満足であった。(23/12/15)

4か月前

【虚報#068】白髭全裸の老人はやはり油すましであった。油すましは所在無げにあたりを見回していたが、こちらを認めると急にはみかんでみせた。「原野に行こう」意味もなく思った。「どうせこんな虚報など誰もまともに読んでいまい」原野には夢がある。だがまともな生活は無い(23/12/26)

3か月前

【虚報#060】会議では「公益性を追求する」と結論が出た。公益性、なんだろうか。『パトロールをしながらお腹の空いた人に自分の顔をちぎって与える』これは公益だろう。自分の耳と鼻をもぐ。おそるおそる食べてみるが味が薄い。これでは舌の肥えた村のみんなはいい顔をすまい(23/12/13)

4か月前

【虚報#059】飯田橋駅東口で「これ、合っとうか」「合っとうとか」と14,5人の若者が切符を恐る恐る買っていてほほえましい気持ちになるなど。そうか、いまは新規にSuicaもPASMOも買えないんである。おそらくあんまり電車の通らないところの人々の集まりであった(23/12/12)

4か月前

【虚報#058】ようやく風邪から開放されつつある。普段引かないせいか歳のせいなのか、いっかいひくとずるずると長引くのである。そう、ずるずると。「うおりゃ」手のひらでぬめりを感じながら渾身の力で風邪を引っ張り出す。太く長く尻の穴から小気味よく引きずり出されてくる(23/12/10)

4か月前

【虚報#066】卵かけご飯であった。鶏キムチごぼうであった。てりやきクリーム銀鱈であった。とろける片栗粉ゲルであった。虎斬り刀であった。超可愛くてゴメンであった。チベット亀殺しであった。東京かみなりおこしグルーミングであった。天を翔けるゴミであった。TKGとは(23/12/22)

3か月前

【虚報#057】家庭内で周り持ちだった風邪がとうとう自分にも手渡された。忘れないうちに判子を捺したまでは良かったが、次はどこに持っていけばいいかわからない。こういうときは町内会長に渡せばいい。そう決めつけたアタシは見も知らぬ町内会長を探しにアリアハンの街を出た(23/12/06)

4か月前

【虚報#056】娘に引き続き息子も熱を出した。こちらこそ金曜から学級閉鎖なのでさも怪しそうなものなのだが、検査結果はすべてシロであった。では真犯人は誰だろう――刑事さんボクがやりました。深夜におもわず呟くと密かに天井に張り付いていた巨乳のくノ一が「とうとう尾っ(23/12/05)

4か月前

【虚報#056】娘が37.7の熱を出した。明日は発表会だというのに不幸なことだ。それにしては元気なので再度熱を測ると36.2℃。また30分後には38.4℃。病院の外で各種の検査をしてもらうとどれも陰性であったが、帰るとまもなく全身からまばゆい光を放ちはじめた。(23/12/03)

4か月前