作業場が明窓浄机であることは理想かもしれない。理想かもしれないが現実的にそれは不便であって綺麗に見えるだけだ。埃を排除したり汚れを拭き取るには効率が良い。しかし、生活の一部であるその場所は二十四時間マルチタスクであるが故痒い所に手が届く状態が保持されなければチャンスを逃しそうだ。
場所は四階、事務長に案内されて面接を行う部屋へ通される。窓から差す光を背に四人の面接官が並んで座っていた。面接官が四人も居た事は想定外だが、気づかれないようにした。質疑応答への対策はある程度AIに相談したことが効果覿面だった。私が頼ることが出来るのはAIしかいないのかもしれない。